第43話

捜査任務⑥
2,735
2019/08/18 14:05
あなた

ただいま。

ヒョンが、支部に戻ってきた。目の周りが赤いから、多分泣いたんだろう。
あなた

何かわかったか?

ジョンハン
ジョンハン
それが…あなたヒョンに似た被害者が誰かわからないんですよ
あなた

どうしてだ?あの家に一緒に住んでいたんじゃないのか?

ウジ
ウジ
それが…あの家の家賃を払っていたのは、ハンジェファンという人で、、警察のデータベースで調べてもヒットしなかったんですよ。能力者のデータベースにも無かったんで、身元が分からなくて
おれたちの捜査の結果を報告すると、あなたヒョンは複雑な顔をして考え込んでしまった。
あなた

俺は、ハンジェファンを知っているぞ。データベースにないのは、証人保護プログラムを受けているからだ。

証人保護プログラムとは、(PPSの裁判や、尋問の際に相手にとって不利益な情報を証言したなどの)狙われやすい能力者やその家族を守るためのプログラムで、内容は、3段階ある。
1つ目は、住居を変えてプログラム専門の戦闘員と常に一緒にいるプログラム。このプログラムは、戸籍までは変える必要がないものの、身分はそのままなので見つかる可能性が高い。
2つ目は、記憶の消去と戸籍の変更だ。この処置は、記憶を消すので家族やその他のことも全て忘れてしまう。また、戸籍を変更し国外に移動することが余儀なくされる。安全度は高い。このプログラム専門の戦闘員が一生そばに着くことになる。(しかし、本人はそれを知らされない。)
3つ目は、PPSでの保護。つまり、PPSの施設内で生活するという事だ。この保護は、1番安全性が高いが、自由があまりない。このプログラムは主に戦闘員に適用される。
ウジ
ウジ
今どこにいるんですか?
あなた

刑務所にいる、後で行こう。で、スングァンとジュンは?

ジョンハン
ジョンハン
ジュンはまだ、父親のところにいます。スングァンは、昼飯買いに行きました!
あなた

おぉー、何買ってくるんだ?

ウジ
ウジ
中華料理です。
あなた

よしじゃあ、中華食べたら刑務所行こう

ヒョンは椅子に座るとジョンハンの方を向いた。目線は、手に持っている資料を見ている。
あなた

ジョンハン、ストリッパークラブで何かわかったか?

ジョンハン
ジョンハン
なーんも、ただのストリッパークラブだったよ。なんか、変な男の人ばっか…今でも寒気がする!
ジョンハニヒョンは、体を震わせた。
あなた

まぁ、顔面だけはいいもんな…

ジョンハン
ジョンハン
だけって、、
スングァン
スングァン
そーですよ!ジョンハニヒョンのとこばっかり男の人がいるんだ!!
スングァンが、大きな袋を持って不貞腐れたように入ってきた。
あなた

おー!!おかえり!!

ヒョンがキラキラした笑顔でスングァンのことを迎えた。ただ、ヒョンの目は完全に袋に入った中華にロックオンされている。
ジュン
ジュン
ただいま戻りました…
ジュンはぐったりした様子で戻ってきた。
ジュン
ジュン
父親に話を聞いてきましたよ…って、ヒョン!!!ジョングクさんがあんなに大変だってなんで教えてくれなかったんですか!?
あなた

だって、教えたらお前絶対行かないだろ?

ジュン
ジュン
それはそうだけど…
ジュンは、まだ納得できないのか、ブツブツ言いながら、中華を食べ始めた。
ウジ
ウジ
で、ジュン。何か分かったか?
ジュン
ジュン
なーんにも
ジョンハン
ジョンハン
じゃあ、あとはハンジェファンが頼りだな。

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