東京というにはあまりにも山奥の、木がわさわさと生い茂るような所にある校舎。
中も外もそれはもうぼろっぼろ
呪霊を払う人達の学校が化け物屋敷みたいでいいのか...
歩く度軋む古びた廊下を歩き、今日から通うことになる教室の前に立った私は、少しだけ緊張していた。
転校生ってこんな気持ちなんだな。
今から100連休でもあるんか?というくらい楽しそうな五条先生は、そう言ってまたもや古びた教室のドアを開ける。
飛び切り可愛いとかやめてください。強いて言っても顔は中の下です。
てかそんなこと言われたらものすごく入りづらいんですけど。
教室に入るのを躊躇っていると、五条先生から「はやくはやく!」と急かされた。
ええい!!誰のせいでためらってると思ってんだ。
恐る恐る教室に入り、うつむききがちにしぶしぶと五条先生の横に並ぶ。
その声にバッと顔を上げると、緑色の髪をしたいかにも凛としていそうな女の子と目が合った。
いやはや、お褒めいただきありがとうございます。大したことないですよ(嬉しい)
そのまま教室を見回すと、口元が隠れた眠そう(失礼)な男の子と、パンダがいた。
パンダにつっこんでると時間がかかりそうなので無理やりスルーする。
…いやなんだこの人たち!!失礼なの!?!?
こっちだって緊張してんのよ!?
というか転校生ってもっとちやほやされるもんじゃないの…そんなこともないか。
教室の皆に鼻で笑われた、泣きそう
まあ笑ってくれるだけいいのか?、わかんないけど
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!