そこにいたのは、じょんぐく君と同じような翼が背中に生えていた容姿端麗な男性。
じょんぐく君のように男の子というジャンルで括るのは少し違う気がして。
🐰「うん、そうだよ。この子なら助けられるかもしれないから。」
そう一言言うとその男性は少し考えるような素振りを見せると
🐹「じょんぐく、ひとつ聞くが……」
🐹「その子はじょんぐくにとってどんな子なんだ?」
と、不思議そうな顔で私をジロジロと見る。
じょんぐく君はそう言われると黙ってしまった。
でも、しばらく考えた後
🐰「………隣の席なんだ。」
🐰「地上の学校の。」
そう言うと私に
🐰「さ、夜が明ける前に歩こう。」
といった。
しばらく、そんなじょんぐく君のことをその男性はじっと見つめていた。
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。