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第13話

想い


わざと意識しないようにしていたのに…


「…っ2度も言わせないでよ。壱琉のバカ」


そういって柑奈は背を向ける。

辺りは真っ暗で

ある程度目は慣れたとはいえ

表情なんてみえないのに。


「……好きだよ。声だけじゃない。」


「え………?」


「でも,これ以上は言わない。
俺たちはたまたまここで出会っただけ
お互いの帰る場所は違いすぎるだろ」


「…でも…そんな…。」


明かりなんて無くてもわかる。

柑奈の瞳からは雫が溢れていた。


「……ほら、ひと夏の〜って言うだろ?
あれだと思ってさ。 …うん。」


言葉の通り、俺と柑奈が帰る場所には

比べ物にならないほどの違いがあった。

きっとこれ以上言ってしまったら

俺が柑奈の足を引っ張るような気がして…


「…バカ。
帰る場所が違うなんて当たり前じゃん!
それでも……それでも私…っ」


頭ではわかってる。

わかっているけれど…やっぱり無理だった。


「…だめだ。」


「………っそっか。」


「俺の負け。」


「…は…ぃ?」


「今ならお前を想う気持ち
どのファンにも負けないくらい強いから」


「…クスッ…なにそれ?ふふっ♪」


「ダメだった?」


「ううん、ぜーんぜんだよ!」