僕達の間に 冷たい風が通ってゆく,
僕は人を殺しているところをたまたま通りかかった人に見られたのだろうと思い,少し罪悪感はあったが,ナイフを持ってその人の腹の方へ駆けだした
あと少しでナイフが腹に刺さる時,その人は素手で僕のナイフを止めた
片手で,必死に刺そうと力を入れているナイフを
その人は彫刻のように整った顔面にまるで餅のような綺麗な白い肌,そんな最高条件とは打って変わった可愛らしいえくぼ,
一瞬で その人の “虜” になった気がした
と言って 初対面なのに ジャケットとマフラーを着せてくれる優しさに涙が出てしまった
この人なら 信用していい,と初めて確信した瞬間だった。
そう言って 僕の頭を優しく撫でてくれる暖かい手,
優しい眼差しで撫でてくれるジェヒョンさんの表情には,
まるで 僕を洗脳しているような 真っ黒な表情も映っていた
また , “僕だけに” 笑ってくれた
ジェヒョンさんは, 僕が言うことを聞けば,微笑んでくれる。
僕は,ジェヒョンさんの 言うことを聞く
そうすることで, ジェヒョンさんが微笑んでくれる…
本当に この人は僕を洗脳するのが上手いな。
なんで 洗脳されてるってわかるって?
聞こえてるんだもん
♡ 45up ⤴︎︎︎
𝐍𝐞𝐱𝐭
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!