第6話

あの感覚
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2020/02/13 00:12
《Minhyuk Side》

「……じゃあさ、付き合って。」
「えっ?」

いきなりすぎてビックリした。しかも俺…男だよ?

「付き合ったらいつでもキスできるでしょ。」

いつでも、できる…。
あのきもちいキスから抜けられなくなってもしてもらえるって事?
どうしよ…。でもメガネくん見れば見るほどイケメンだし…。

「…うん、いいよ。よろしく。」

やっぱりキスしてほしくてOKしちゃった。
キスだけだもんね…?

「っ!」
「ははっ、いい顔すんね」

両方のほっぺたをがっしりと掴まれた。
てか!メガネくんなんでこんなにキスする時は喋んの?!

「…喋れるじゃん」
「うん、今は調子いいらしいわ」
「んぅぅ…」

なんだか負けた気がしてきて唸ってみた。

「かわいい」
「からかってんの!」
「そうだな」

するとまもなく、昨日と同じ感覚が戻って来た。
目の前が真っ暗になって、唇が温かくなった。すると口の中にヌルッとしたのが入ってきてキスを確認する。

やばい、やっぱり、きもちい。

昨日よりも長くこの状態で居るから頭がぼーっとしてきて、ほんとうに溶けそうになった。

「んんっ、はぁっ、はぁ、あっ」

唇が離されて呼吸を取り戻しているとおでこにキスをされた。

「はぁ、メガネ、くん」
「ヒョンウォン」
「あっ、ヒョンウォン。なんでそんなにきもちいキスできるの?」

どう見ても童貞で垢抜けない陰キャがこんなにキスが上手いって誰が思うのかな。
ただ気になって聞いた。
実は彼女が何人もいた経歴があるとか、そういうバイトしてるとか…色々考えたけどそんな風には見えない。

「毎日お前をどうやって落とすか考えてたから」

え?

「どうゆう、こと」
「俺ずっとお前の事可愛いと思ってたから沢山考えてたら上手くなった」

じゃあ俺はまんまと罠に引っかかったわけ?!

「ねぇ」
「な、なに、?」
「もっときもちいことしない?」


俺はこう答えた。




「したい。」

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