今日は朝から嫌な予感を感じていた。





　

その予想は見事に的中。




かかさず飲んでいたホルモン剤を、遅刻しかけたせいで飲むのを忘れてしまった。







カバンに忍ばせていたストックはいつも飲んでる半分の2錠しかない。




ただでさえ効き目が弱くなっているのに..

どうしようと焦る気持ちを抑えながら出勤する。








V「あなたちゃんおはよ」




私の顔を覗き込むように腰を屈めるテヒョンさんにビクつく私。







『...あ、..おはようございます。テヒョンさん』




平静を保ちつつ焦りを悟られないように挨拶を交わす。






それなのにテヒョンさんは

「なんか今日すげー甘い..」

なんて耳元で囁いてきて、



「....ねえ、あなた知ってる？

知らない内に俺のこと誘ってんの。本当えっちだよね」





今まで一度たりとも触れられたことがなかったのに、呆気なくその大きな手で腰を撫でまわされる。





『...ゃ...っ』





ビリビリと走るような刺激に腰が砕けそうになって、そんな私を抱き抱えながら物置部屋に押し込められた。






V「...っやっば....触っただけじゃん....」



押し込められた途端に私に体重をかけるように寄り掛かり耳元ではぁ、と大きく吐息を漏らされる。






蜜ホルモンを持つ人間は、感覚が敏感になるとは聞いたことがある。




でもこんな風になるだなんて...、テヒョンさんに触れられた部分が焼けるように熱い。





熱を帯びた瞳と視線が交わって、弄るようにキスされた。




『...っふ...ぁ... ゃめ、..』




V「.,ん....ちゅ.. っ、はあ、やばい止まんない、
」





舌を引っ込めようとしても吸われながら引き戻される。テヒョンさんの唾液を流し込まれ、呼吸すら出来ない。





嫌なはずなのに、避けてきたはずなのに、
全身の力が抜けて快感が押し寄せてくる。




どれくらい経過したか分からない。




スマホの着信で我に帰った時には既に30分も経っていた。
着信をとろうとしてテヒョンさんに奪われる。


『..あ、っ』



V「,.っ、..はい、あなたちゃんなら一緒にいるよ、探し物手伝ってもらってたから、んー、見つかった、うん。戻るね」



そのままなぜか私のスマホはテヒョンさんのポケットにしまわれて、私を満足げに見下ろして頬にちゅ、額にちゅ、と何度もキスを落としてくる。



V「あーあ..もう収まんないや、

本当なら今すぐ挿れたいとこだけどさ。

あなたちゃんのこと大事にしたいから我慢するね、ってことでヌいてから行くから先に行ってて」



『...！？！？』




ストレートすぎる言葉に堪らず赤面する。


挿..れ！？ヌいて..！？



思い返せば私とんでもないことをやらかしてしまった.....。