ここ1週間で、明らかに皆の様子がおかしくなった。
もうルールのことを忘れられている。
葬られようとしている。
それもこれも、Vさんとあんなことがあってからだ。
仕事は仕事だと割り切ってメイクするものの、なんだか変に意識してしまって集中できない。
今は雑誌撮影のためにジョングクさんのメイクをしてる。
アイシャドウを塗り終えてから、まんまるい目と視線が合った。
JK「あなたヌナ、リップ塗ってくれません?」
少し唇を尖らせリップのおねだり。
悔しいけど可愛い。
『じっとしてくださいね』
そっと顎に手を添えてリップブラシで彼の唇を丁寧に撫でる。
ほんのり血色が良くなったかと思えば私の手をとって甲にちゅっと唇を寄せた。
『!?!?!?』
JK「すみません、つい」
ついとは....?
自分の手の甲を見つめわなわなと震えていると
どこからともなくテヒョンさんがカフェラテを吸いながらやってきた。
V「やーグガなにしてんの、マーキング?」
JK「まあそんなとこっすね。そこに手があったんで」
V「ㅋㅋㅋやってんねお前」
ズズズ、とカフェラテを吸い切るとストローから口を離したテヒョンさんは反対側の私の手に指を絡めそのまま手の甲にちゅっとキス。
『いきなりキスしないでください..!!』
JK「そうっすよヒョン、俺はリップ塗ってくださいっておねだりしてからキスしたんでちゃんと同意を得てますから」
『それ同意得てないですから!!』
V「えーじゃあ今キスしたけどいい?いいよね、もうしちゃったし...はい同意得た!」
『完全に自己完結...』
有り得ないほど身勝手だこの人達...
そして急激に距離の詰め方が早いし甘い...そこだけはプロ。
ホルモン剤増やそうかな、、、
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。