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第23話

記憶



ずっとずっと聞きたくて仕方なかった声なのに

いざその瞬間になると動けなくなる。



『…っあの』



そう言って先生は私の肩を掴んで

私は先生と向き合う姿勢にさせられた。



「…っ先生!!」



やっと出せたその言葉。


でも先生の返事は思ってたものとは違った。



『は?先生?お前誰だよ』



え…



『俺はお前のこと知らないし、何?追っかけ?』

『なら邪魔。出てって。婚約者来るし』



冷たく放たれた言葉。

婚約者までいるなんて…聞いてない。


私は病室を出て、ナースステーションを通ると



[あのジョングクさん。婚約者さん綺麗よね〜]

[でも記憶喪失でしょ?ジョングクさん]

[まあでもいいんじゃない。今がいいんだから]



という声が聞こえた。



どこかで聞いたことがある。

記憶喪失は

本当に忘れたいことを忘れるらしい。

つまり私は

ジョングク先生の厄介者でしか無かったということ

私はやっと現実に引き戻されたみたいだ。



倉庫の中でのあの言葉も行動も

全部私に向かっての愛だと思っていた。

でもそんな事有り得なかった。












それから私とジョングク先生は


一切会うことが無くなった。