第73話

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2022/04/19 16:08
ミナ
ミナ
お疲れ様。
少し痩せてる…
目の下クマ酷いし、珍しく肌荒れまでしてるやん。
この3ヶ月、何があったんやろ?
ミナ
ミナ
仕事で何かあった?
…特に何もありませんよ。
どうしてですか?
ミナ
ミナ
ここまで疲れとるん珍しいから。
私の腕の中で、溜息をついて。
何か言おうとしてたけど、言葉にはしてくれんかった。


そのままの状態で約10分…
少し離れて、ネクタイを緩めてあげると右の鎖骨付近に見た事ない刺青タトゥー
ミナ
ミナ
…なぁ、新しい刺青タトゥー入れた?
ミナ
ミナ
何があったん?
結婚式2日前…
というか日付け変わってるから、1日前。
幸福度はMAXやけど、新しい刺青タトゥーを見てモヤモヤする…
父と…色々ありまして…
お父さんか…
何があったか話してくれるかな?
とりあえず、廊下から移動しやな。


葵の腕を引っ張って、リビングに連れて行く。
ソファー座らせて、自分は葵と対面になる様に床に座った。
ミナ
ミナ
話せる?
無理に聞き出したくなかった。
ギュッと握った手が震えてるし、頭痛もしてる気がする…
…結婚式に来て欲しいと頼みに
行きました。
嘘やん…
確かにその話は2人で何回もした。
けど、頑なに「嫌や」って言ってたやん。
けど、話すら聞いてもらえなくて…
それで、ミナさんのお父様に
相談をしました。
…向き合う事、必死になれば伝わると
教えて頂いたのですが…
何度行っても同じでした。
あの人には伝わらなかった…
葵がとてつもなく頑張ったのが伝わる。
それだけで充分。
だから、そんな自分を責める様な顔せんといて。
ミナ
ミナ
私には伝わったよ。
けど、これからは刺青タトゥー入れる前に
私に話して?
未だに独りぼっちになろうとする葵に私が居る事を分かって欲しくて、優しく抱きしめた。
私の腕の中で小さく頷いて、肩に預けてきた頭を撫でる。
ミナ
ミナ
薬飲む?
大丈夫です…
大丈夫じゃないくせに。
強がってんのバレてんで?
ミナ
ミナ
ほんまの事言って?
はぁ…
ほんまに強がり過ぎて困る。
私しか居らへんのやから、「辛い」って言っても大丈夫やのに。
薬は…本当に大丈夫です。
けど、あと少しだけ…
このままで居て下さい。
あと少しじゃなくて、どんだけでもしたるで?
今の葵は、言葉にせんけど怒りとか虚しさで心がいっぱいなんやと思う。
けど、それを私に見せへん様にするから頭痛がするんやろなぁ…
自分の事になると不器用過ぎるねん…
ミナ
ミナ
葵が楽になるまで…
ずっとこうしとるよ。
ミナさん…
ミナ
ミナ
ん?
刺青タトゥーの事…
その…すみません。
ミナ
ミナ
…今回だけは許したる。
けど、次相談なしで入れたら
怒るし、泣くからな?
きっと、葵の事やから…
私の仕事とかを考えて、相談とか話せへんかったって分かっとるよ?
不器用で優し過ぎる。
けど、それで悩んで独りぼっちになって…
刺青タトゥー入れるより、そっちの方がよっぽど嫌やから。
泣かれるのは困ります。
ミナ
ミナ
なら、ちゃんと相談して。
夫婦って言い方は合ってないけど。
明日には結婚する。
何があっても独りぼっちにだけはせんって勝手に決めとるんやからな?
絶対これだけは貫き通したる。

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