第21話

3.---
3,457
2022/11/14 22:37
医者
傷は痛みますか?
悠佑
まぁ…そこそこ
だいぶ痛みも引いてきました
医者
そうですか……応急処置はどなたが?
りうら
主に俺がやって、みんなに手伝ってもらいました
医者
出血はどれくらいで止まりましたか?
りうら
両手で圧迫して2、3分程度だったと思います…!
医者
そうですか……
医者
幸い、あまり傷も深くないようですので、縫う必要はなさそうです……!
りうら
良かったぁ……
悠佑
俺はもうええからまろを……!
医者
あぁ……いふさんについでなのですが……本人のいるところでお伝えしなくてはいけないことがあります。
ほとけ
......
ないこ
!?........了解しました
とりあえず、まろの部屋行ってきます
ないちゃんはまろの部屋へ向かった。

しばらく経って、階段から人の降りてくる音がした。

まろはないちゃんの後ろにいた。

まろの目は赤くなかった。

まろは俺たちを見渡し、あにきを見たとたんに泣きながら静かに崩れ落ちた。
ないこ
まろ.....!
ほとけ
!!
いむくんとないちゃんが慌ててまろの元へ駆け寄った。

静かに泣くまろの声が聞こえてきた。
If
........ごめんなさい..........!
小さい声だったがはっきりとそう言っていた。

......悠くんにも聞こえていたと思う。
ないこ
........まろは、一連の流れ、感覚全てを覚えているらしいです
..........どう...すれば.........?
医者
.......ひとまず、いふさんをソファーへ....
皆さんがどこかに座ったのを確認し次第、お話しを始めさせていただきます
ないふはソファーへ、あにきは車椅子、俺たち子供組はそれぞれテーブルの椅子に座った。
医者
......約7ヶ月前、私はいふさんの「指宝病」発症を確認しました
そしてその次の日、いふさんに病院でそのことをお伝えしました
いふさんは、特に驚いた様子もなく、話を聞いてくださりました
私は心底安心して、説明を終えました
いふさんは室内を出ようとしました
.......そのときでした。いふさんは倒れました
俺はもちろん驚いた。

みんなも驚いた。

でも、一番驚いていたのはまろだった。
医者
.....私は慌ててベッドへ運び、人を呼びました
瞳孔の動きを確認しようと思い、目を確認しました
その時にいふさんの目が赤くなっていることに気がつきました
...........その時にはもう、「殺人病」を発症していたんです
If
!?!?
ないこ
...殺人....病?
悠佑
!?!?
りうら
!!!
ほとけ
え.......
初兎
.........
殺人病……人の命に関わる奇病。

指宝病も、まろの命に関わる奇病。

俺とは重さが違うけど……俺と同じ。
If
……なんで……その時に教えてくれなかったんですか……!!
医者
私も悩みました
どうするべきか
医者
殺人を犯す可能性があるからと言って、隔離は出来ません
しかし、そのまま目が覚めて倒れた記憶のないいふさんを家に帰すわけにはいきませんでした
もし殺人病のことを知ったら……自ら命を絶つと思いました
If
でも……!だからって……
医者
私は、この家を管理していました
その時にはすでにないこさん、ほとけさん、りうらさんが住んでいました
ないこさんにこの家を作ることの提案をしたのは、奇病患者様に……皆さんに、いつでも駆けつけることのできる場所にいてほしかった
そのため、いふさんも……この家ならいつでも確認できる……そう思ったんです
If
……もしかして……俺が強制入居させられたのって……
医者
……それが理由です
If
!!!
医者
……私が伝えていれば、対策出来たかもしれない
このような惨事にはならなくて済んだかもしれない……
本当に申し訳ありませんでした
If
……つまり……俺がこの家で殺人病の症状が出た時のことを考えてなかったんですね……?
医者
……
If
……そんなの……なんだと思ってるんですか……
If
もし俺が動けないままだったら……あにきは……
ないこ
……?……動けなかった…って?
If
!!!!
まろはハッとしたように肩を震わせ、2階へ駆け上がっていった
ないこ
えっちょっ!まろ!!
ないちゃんがまろを追いかけていった
医者
……
お医者さんは下を向いたまま固まっていた

俺を含む取り残された4人はわけも分からずただ座っていた

しばらくしてないちゃんが降りてきた
ないこ
……初兎ちゃん
初兎
!?……俺?
ないこ
……まろが話したいって
初兎
!?……?
俺はまろの部屋へ向かった

プリ小説オーディオドラマ