第22話

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2022/11/27 15:00
まろは指宝病と殺人病。

俺と同じだけど違う。

俺は階段を登りながらその事を考えていた。

みんなまろのことで不安を感じて心配してるだろう。

そんな中俺は。

俺と同じで2つの奇病にかかってる人がいたって思って安心してる。

最低だ。

俺はまろの部屋のドアを開けた。

まろはベッドに腰掛けて下を向いていた。

部屋の中に入ってドアを閉めた。

気まずい静寂が俺らを囲う。

先に口を開いたのはまろだった。
If
初兎......お前は自分が............2つの奇病にかかってるって言われた時.....どんな気持ちやったん?
まろが俺を呼んだ理由は俺が考えていたことと同じだった。
初兎
......もちろんびっくりしたよ
でも..........俺は.......生まれつき奇病やったから.......奇病が普通やから.......
If
......まぁそうやな.........
再度静寂に包まれる
If
.....殺人病ってなんだか分かるか?
初兎
なんとなく......人を殺すんやろ?
If
......何らかの刺激を受けることによって症状が現れる
症状を抑えるには誰かを殺す、又は眠る
治療法は......大切な人を殺す
.......もし、また症状が現れたとしたら.......現れなくても誰かを殺すくらいなら........
まろは両手を見た。

まろの言葉の続きは.....宝石になる、だろう。
If
今回はたまたま小さい衝撃だったから.....一瞬自我を取り戻せて殺さずにすんだ
初兎
.....それなら......もしかしたら治療がでk
If
できるわけないやろ!!
突然の大声に驚いた。
If
天使病も花締病も瞳遷病もトロイも!!見つかるかもって夢に縛られていつ死ぬかもわからないでビクビクしながら生きるんか?もし見つかったって言われて希望が見つかったと思ったら、難しい治療法だったり不可能な治療法だったりしてまた絶望まで撃ち落とされるんか??
指宝病も...こんな最高な仲間と過ごしてるのに未だに本心を出せない.......今も........
治療??できるわけない!!!!
ドアの外を誰かが走っていく音がした。

その音に気づきはしたが追いかける気にはならなかった。

誰なのかもわからない。

俺はまろの言ったことに衝撃を受けた。

これがまろの本心.......?

愕然とした。

確かに天使病とトロイ、瞳遷病は.....アルビノも、治療法は今のところない。

りうちゃんが俺に教えてくれた治療法は常に不可能なものだった。

まろのも、まろにとっては難しいのだろう。

ないちゃんは.......。

まろは俺を見ずに言った。
If
すまんな.....全員、治療法の目処すらつかないんや......
俺は返す言葉がなかった。

少し考える。

そこでひとつ疑問が生じた。
初兎
....発症理由は?.....多分だけど分かってるでしょ?
まろは苦笑いした。
If
w.....なんとなくではあるけど...分かっとるで
俺は........
俺は続きを待った。
If
....俺は、俺が殺したいくらい嫌い
初兎
!?
If
....小中高大全部いい学校行って、成績も上位をキープ、優等生であり続けた
それは誰にでもできることではない
でも、感情を上手く表すことができなかった
誰でも当たり前にできることが俺にはできなかった
無感情とか、ありもしないこと言われて、社会人になっても変わらず、上司後輩同輩全員から嫌がられて.............
せやから........俺はそんな俺を殺したかった........
If
俺は俺を殺したかったのに.......なんで...........
.......そうだよね。

俺たち奇病患者にとっては普通のことでも、周りから見たら普通じゃない。

まろにとって、感情を表すのは難しい。

それはまろにとって普通のことだ。

でも、周りから見たら普通じゃない。

俺はいつの間にか顔を下に向けていた。
If
初兎....
自分の手を見ているであろうまろが俺を呼んだ。
If
なんで奇病ってだけなのに...こんなに普通じゃないんやろな
まろの手に光が反射して下を向く俺の目に青い光が入ってきた。

俺の目は紫に光った気がした。

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