放課後
俺と松川を一緒に帰らせるためにあの二人は先に帰った。
何だろう……
今の松川の表情からは何の感情も読み取れない。
俺と二人とか嫌だったかな。
……え?
いや、なんで……こんなド直球に聞いてんだ?
まあ、言いたいことは言えたしいいや。
でも……
松川はさっきから俯いたまま。
もしかして、嫌だった?
どうやって断ろうか考えてるのか?
それから俺と松川は連絡先を交換した。
゛佑奈-yuna- が追加されました゛
とスマホの画面に表示される。
アイコンは江藤とのプリクラか?
俺は普通の松川の方が可愛いと思うんだけどなぁ
ま、どっちも可愛いけど
って、俺はなんてことを考えてたんだ……
しっかりしろ、自分。
"わんちゃん"可愛い……
って、違う違う。
そう言う松川も可愛いけどな?と心の中でつっこんでおいた。
それから、俺はそのまま家に帰った。
松川が
なんて言ってることも知らずに……
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。