バタン
ドアが閉じる音を聞いた瞬間、やってしまったと思った。
俺は勝手に叶わないって決めつけて順番を間違えたんだ
好きな相手に…フレントに同じ事を言われたらどんなに苦しいだろう
グルグルと悩んだ後、意を決した様にチハヤはフレントを探しに出た
フレントはチハヤと初めて会った場所まで来ていた。
たった2週間くらいしか一緒に居なかったはずなのに、そこで知らない人に声をかけられるまで待っていた日々は昔のように感じる
チハヤはフレントの手を掴みその場から連れ出した
家には戻ったが、部屋に上がろうとしないフレントに痺れをきかせたチハヤはその場で話し始めた
フレントは思わずその場でチハヤを抱きしめた。
両片想いのまま諦めるところだった。
1つどこか間違えていたら一生話す事もなかったかもしれない
しっかり掴んでもう離さないように、その体を強く抱きしめた。
終
短編集といいつつ、長いお話をここまでお読み頂きありがとうございました!
続きのR指定小説も続けて追加しようと思いますのでよろしくお願いします(´˘`*)
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。