第8話

シスコン兄貴が思うこと
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2021/01/11 02:08
青木虎太郎
うわ〜随分派手に警戒されたねぇ
あなたと栗色の髪をしたアイツが去っていくと、間延びした声でコタが言った。
るっせぇ。.......チッ、あなたも厄介な奴に捕まりやがって。
苛立ちが隠せずに、舌打ちをして毒づいた。
青木虎太郎
先手必勝。るぅちゃんに勝つなら下手に待ったりしない方がいいよ〜
呼び方に違和感を覚え、「知り合い?」ときくと、「腐れ縁。よくあるやつよ、親同士が幼少期から仲良しでね。」と返ってきた。
.......そんなこと言っていいのかよ。お前はどっちの味方だ
八つ当たり半分で言うと、
青木虎太郎
どっちの味方もするつもりなんてないよ〜
僕はあなたちゃんが幸せであることを祈るだけだから。
2人ともたまに強引だから心配だな〜
.......あっそ。
あくまで中立という立場を主張し、何処か遠い目をして言う。

あなたの幼なじみである意味兄貴的なポジションのコタは、余計な手出しはせずにこのまま俺らを見守るつもりなんだろう。

.......あなたが嫌がることをした暁には、何されるか分からないが。

一人っ子だったのもあって、コタもあなたに若干過保護なところがある。

あなたを大切にしてくれるのは嬉しいから、俺は大歓迎だが。

小さい時から良く面倒を見てくれて、あなたもコタによく懐いているし。

あー早く帰ってゲームしたい!なんて伸びをしながら言う相棒の横顔をちらりとみて、先程の「先手必勝」について考える。

奴と幼なじみ(というより腐れ縁?)のコタが言うなら、間違いないだろう。

きっと作戦をしっかり練って、確実に落とす堅実なタイプなんだ。

なら俺は、兄妹の立場を活用して行動するのみ。

見ず知らずのアイツなんかに、生まれてからずっと一緒の俺は負けない。
青木虎太郎
.......‪w
頑張ってね〜
そんな俺の闘志を感じてか、苦笑いされた。

そんな顔すんな。

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