センラsaid
最初は志麻君の事、普通の友達と見ていたんやけど……
ある日、志麻くんからラ・インが来た。
なんやろ。珍しいな〜と思っていたら、志麻くんは僕の家に向かっているらしい……
一瞬ビックリしたが、久しぶりに会えて嬉しい。
すると、ピーンポーンと、インターフォンがなった。
はやすぎやろ!wと思いながらドアを開けると、当然志麻くんがいた。
僕は嬉しくて、
せん「はよあがって〜」
と、志麻くんを急かした。
すると志麻くんは
志麻「お邪魔しま〜す」
と言って、僕のあとをついてくる。
それから「久しぶりやね!」とか、色々と話して盛り上がった。
僕はこのとき幸せを感じた。
そして、僕は志麻くんが友達としてはもちろんだけど、1人の男としても好きになってしまった。
だから僕は、
せん「志麻くん……?」
志麻「どうしたん?」
せん「センラ、志麻くんの事好きになってしまったかもしれへんわ……///」
と、思いを告げた。
志麻くんは戸惑いながら
志麻「それって……友達として?」
と、聞いてきた。
だから僕は、
せん「いや、だめだとわかってるんやけど、志麻くんを1人の男として今見てしまってるんよ…///」
そう、僕は男子同士が恋するのはだめだとわかっている。
てか、ダメ以前に、この恋は報われない。
すると志麻くんはこう言ってくれた。
志麻「そうやったんやな…でも、男が男を好きでいることはダメだとは俺は思わないから、俺でよければまだ好きでいて欲しいかな…///」
せん「センラは好きでいたいんやけど、好きでいるところでこれは報われないことやし、志麻くんは男なんかよりも可愛い女の子の方がッ……!?」
いま、僕の喋る口を志麻くんの口でとめられた。
喋るのをとめられたとしても、多分誰よりも幸せな気持ちなんやと思う…
志麻「センラさんは、何でも1人で溜め込みすぎ……」
せん「だってそれはッ……!」
またとめられた。
今度は口ではなく、指で。
正直、口がよく思ってしまう自分がいて、俯いてしまう……
志麻「だってやないよ……?」
せん「……うん。」
僕は視界がぼやけながら、震えた声で返事をする。
志麻くんはずるすぎる…
こんなの、「うん」しか言いようがない。
志麻くんは泣いている僕を抱きしめてくれた。
慰めてくれているようで、我慢していた涙がこぼれ落ちる。
そして志麻くんは僕を抱きしめながら言った
志麻「男同志が恋しちゃいけないとか誰が決めたん?俺は、そんなこと聞いたことないで?」
そうやって、また質問をしてくる。
せん「誰も言ってない……」
志麻「そうやろ?じゃあ、報われないことはないよ。」
せん「でも、志麻くんが……」
志麻「俺は、センラさんの事、愛しちゅうよ///」
せん「ッ…////」
志麻「照れるなや!///」
せん「志麻くんも照れてるやん!///」
志麻「それはしょうがないこと!///」
それから少し言い合いをしてしまったが、最後には笑い合った。
~END~
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。