ある日、陸が学校を休んだ。
一瞬考え込んだ朝陽の表情を美月は逃さなかった。
話題を変えようと陸の机の上にある物を問う。
発明ナンバー01 『手変わりくん』
自分の代わりに何か書いてくれる。
人物を入力すればその人の声にだけ反応し、その人の発した事を書いてくれる。
次の日
ギャーギャー騒いでる2人を横目で見ながら、朝陽と美月は話していた。
「ガチャ」
発明ナンバー02 『嘘発見器』
その名の通り、嘘を見破る機械。
見た目ヘルメットを頭に被せることで見破る。
「ブブー」
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休日
美月が指さす方向を見ると、
道を挟んで2人がいた。
美月は2人を呼ぼうとする呉羽の口を塞いだ。
止まっていた2人だがしばらくすると歩き始めた。
呉羽と美月は隠れながらあとを付け始めた。
最初に行ったのは市役所。
次に来たのは住宅街。
そう、いつの間にか呉羽と美月の家の近くにいたのだ。2人は戸惑いながらも影からあとをつけた。
しばらく歩いてると急に陸と朝陽が止まった。
そして、
この言葉を聞いた瞬間、呉羽と美月は反対方向へ一目散に駆け出した。
全力で走っていると誰かにぶつかった。
ぶつかった相手は陸で、呉羽はいつの間にか陸に抱きしめられる状態で捕まっていた。
「パシャ」
ようやく離してもらえたので疑問に思ってたことを聞くことにした。
実は、陸の母親は陸が小学3年生の時に病気で死んでいる。その母親が持っていた物が母親の友人の物らしく返すために友人を探しているらしい。
それだけ言うと、呉羽は走って行ってしまった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。