1月下旬
体調が次第に悪くなり、学校を休む頻度が増えた。
今は3時間目の授業中。
とても、頭が痛くてふらふらする。
今日は1、2組の合同で授業をしている。
近くでは、豆原くんがチラチラと私の様子を見てくれている。
私は、なんとか耐えようと思って我慢してみる。
もうダメだ、我慢しきれない
と思ったとき、体からフッと力が抜けた。
"バタン"
どこにも力を入れることができなくて、私はそのまま椅子から崩れ落ち、倒れた。
そして意識が遠くなってきた。
そう言ってあなたの下の名前をお姫様だっこをして持ち上げた。
周りの女子は少しざわついたが汐恩は気にしなかった。
あなたの下の名前の体は思ったよりも軽かった。
汐恩はそのまま優しくベッドの上に寝かせた。
そして、頭をゆっくり優しく撫でた。
汐恩があなたの下の名前に話しかけても、あなたの下の名前は返事をしない。
息はしてる、気絶してるようだ。
なぜか、あなたの下の名前がこのまま遠くに行っちゃって、もう二度と会えないのではないかと思うと涙ご溢れてきた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。