ーガチャッ
そこにはあなたの荷物は全くなかった。
何枚も重なった手紙だけ。
涼介へ。
私がいなくなるのは、決して涼介のせいじゃありません。私が汚いことをし続けたせいです。
きっと天からの罰です。
私と涼介が出会ったのは、運命じゃなくて、私がそういう存在だっていうのを気づかせてもらうためだったのかもしれません。
だから、
どうか私を忘れて、幸せになってください。桃美さんの方が涼介のことを好きなはず。
これからあなたの生きる世界。
そこには、私ではなく、桃美さんとの思い出でたくさんにしてください。
最後に一度だけ言わせてください。
愛しています。
あなた。
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ープルルルル📱
勝手に舞い上がっていた女性は、理由を聞けば崖から落ちるような痛みでたくさんになる。これも、天からの罰であろう。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!