はぁっ、はぁっ…
(うらさん…どこにいるねん…っ!)
ぽつ、ぽつ…
(雨…。)
…っ!早く見つけへんと…!!
--------------------------------------------------------------------
電話をする少し前…
(行く宛てもなく、家を出てしまったけど…
これからどうしよ…。)
(坂田、びっくりした顔してたなぁ…笑)
(当分はホテルで過ごそうかな…。
ビジネスホテルならそんなに高くないし…。)
(浦島坂田船は…もう終わりだよな…。)
(俺のせいだ。)
(志麻とセンラには長い間シェアハウスには戻らないこと、、あと、浦島坂田船としていままでありがとうって。伝えなきゃな。)
(坂田には…。声聞いたら泣いちゃうし。
もう、別れたんだし。
俺の声なんて聞きたくないだろうし…。)
(志麻とセンラに電話しよ…。)
プルルルル……
--------------------------------------------------------------------
数時間後
…。そんなことがあったんですね…。
俺は坂田とうらたくんが付き合ってるのは
何となく気づいてた。
えっ、そらるさんなんで教えてくれなかったんですか…!?
一応、LINEとか電話とかしてみたけど
既読もつかない…
俺らもです…。あの電話っきり…。
luzくんも電話とかしたけどダメだったって…。
…。俺のせいで…うらたんが…。
いや、、発端は俺や…
はぁー。
今は誰が原因だとかって話じゃなくて、
うらたくんをどう探すかって話でしょ。
一応捜索願出したんですけど
まだ連絡無しです。
さかたんはいまだに外で探し回ってるんですか?
結構な時間、探し回ってます。
一応、出来ることはやったって感じだね。
無闇に探し回っても、
家出てから結構時間経っちゃってるから
県外に行っちゃってる可能性もあるよね。
もしくはもう…。
その可能性はできるだけ考えたくないよね、。
とりあえず、僕とそらるさんと、あまちゃんは
外を探してきます。
志麻さんとセンラさんはもし、うらたさんが
戻ってきた時のためにここに残ってください。
分かった。
分かりました。
--------------------------------------------------------------------
っ…あああああー!うらさんどこやぁーー!
周りの視線が坂田に集まった。
(あ、やば。)
(うらさんの行きそうなところ一通り
探したんやけど…。)
ピコン
ん?
(あ、センラからや。)
(そらるさん達も外を探してくれるって、か、
こんなに迷惑かけて…。申し訳ないなぁ…。)
(とにかく!うらさんがいなくなるなんて、
考えられへんねん!)
(あっ、あそこなら…!)
--------------------------------------------------------------------
(んー、やっぱ最後はここかな)
コンビニで買った傘を片手に
うらたは雨の中あるライブ会場の前にいた。
そして、階段を一段一段ゆっくり登っていく。
(…はぁ。
やっぱり、言わなきゃ良かったのかな…。)
(坂田がそばに居ないのはやっぱり辛い。)
(でも、坂田に隠し事をしたまま
過ごすなんてのも、辛いだけだろうな…)
(あぁ、やば、泣きそ…)
階段の踊り場に着き、目の縁に涙が溜まる。
(やっぱり、大好きなんだ。でも、もう…。)
(俺が、俺自身が決めたことだ。)
(大好きな坂田に偽り続けるんじゃなくて、
ちゃんと伝えて、別れるって。)
(大好きな浦島坂田船も…俺のせいで…)
(俺がリーダーなのにな…)
(こんな気持ちになるくらいなら、
浦島坂田船始めなければよかったのかな)
うらたが目線を下に落とした。
(まーしぃ、センラ、坂田と…
仲良くならなければ、出会わなきゃ、
こんな辛い気持ちもなかったのかな…)
(楽しかったライブも、月ラジも、全部全部)
(全部、間違ってきたのかな)
(あぁ、もう、やだ。)
(坂田に会いたい…。)
・
うらさん…っ!!!!
階段の下から、聞き慣れた、
うらたの大好きな声が聞こえた。
ぇ…
うらたが後ろを振り向くとそこには、
息を荒くして、雨に濡れる坂田がいた。
うらさん!やっと、はぁっ…、見つけた!
坂田…、どうしてここにいるって…。
そううらたが聞くと、坂田がふわっと笑って
そんなん、わかるよ
だってここ、
俺とうらさんの2人で、
初めて大きな会場で歌った武道館やもん…
うらさんなら絶対来ると思った
…うらさん…!
俺、うらさんが居ないと生きていけへん…!!
坂田から涙が溢れた。
でも俺は…、お前を裏切って…
センラと志麻と…
…そんなんどうでもいい!!!
お願いやから…、俺から離れていかないで…。
…坂田………。
俺だって、坂田が好きで、、、大好き…。
だけど…俺は…
うらたが俯いた。
…もう…!!
坂田が涙を拭って、階段を駆け上がった。
ぎゅっ。
カサッ…
うらたの持っていた傘が落ちた。
さか t …
うらさん…、
ええやん。
お互いが好きなら。
正直、うらさんがセンラとまーしぃと
したって聞いて腹は立ったし、怒ってる。
けどな、だからってうらさんを嫌いになったり、別れたいなんて思わへんよ。
俺たちが一緒にいる理由が
『好きだから』
じゃだめなん?
俺はうらさんが好き。大好き。
ずっと、一緒に居たい。
5年後も、10年後も、50年後も、100年後も。
ずっと、うらさんの“となり” に居させて。
坂田がさらに強くうらたを抱きしめた。
ぐすっ…、ぅ…、、、坂田っ…
堪えていた涙が溢れて止まらない。
ごめん、坂田っ…。ごめんなさい…っ……。
うらたが坂田の服をぎゅっと握った。
もうええって……
そう言いながら坂田がうらたの頭を優しく撫でた。
俺も、坂田がいないと嫌だ…。
俺も坂田が好き、
大好き…っ……
ずっと、ずっと、そばに居させてください…っ
坂田が優しく微笑んだ。
うん、こちらこそ
もう、俺から離れて行かへんでね
ずっとそばにいて。
2人はさらにきつく抱きしめあった。
雨はやみ、空には星空が広がっていた。
•*¨*•.¸¸☆*・゚
今回も読んでいただき、
ありがとうございました!
実の所、センラさんとか志麻さんに
うらたさんのこと襲わせる予定とか
全くなかったんですけど、
結構勢いで書いていました…(笑)
なんとか、締めることは出来たので
良かったでしょう!(笑)
あ、
ちなみに、これで終わりませんからね!?
うらたさんと坂田さんが
セックスしたいけど出来ない!的な話ですから
まだまだ続くのでお楽しみに!
次回はその後〜的なお話を書けたらいいなと
思っております!
気づいた方もいらっしゃると思いますが、
表紙画像を描きました〜!!
今回(17話)の星空を連想して描いてみました。
なんと、右下をよーく見ると…ふふふふ
次回もお楽しみに!
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!