第2話

『自己紹介』(K)
325
2020/04/13 03:50
ガチャ
フジ
フジ
おかえり!!
キヨ
キヨ
っ…だからなんで玄関で待ってんだよ…。
コイツずっとここで待ってたのか…?

俺は
フジ
フジ
早く早く!
と俺が持ってるコンビニの袋を早く渡せと急かしてくるフジをシカトして潔く切り出した。
キヨ
キヨ
ちょっとさぁ…相談があんだけどさ…。
フジ
フジ
えっ?なに急に怖い怖い。
キヨ
キヨ
まあそんな大した事ないんだけどさぁ。いや、大した事あるんだけどさぁ。
フジ
フジ
どっち…!
いつも通りのくだらない下りを済ませて
キヨ
キヨ
詳しい説明は中でするから、とりあえず紹介するわ。
フジ
フジ
え…?
明らかに困惑してるフジをシカトしながら、外で待機させていた少女を招いた。
フジ
フジ
ちょっ…!えっ…!!?
キヨ
キヨ
…。
まあそういうリアクションするわな。

俺も同じ立場だったらそうなる。
キヨ
キヨ
ちょっと色々あって、緊急だったから連れてきた。
フジ
フジ
いやいやいや!!!
こーすけ
こーすけ
どしたー?
部屋の奥からこーすけが話しかけてきた。

フジの焦った声が気になったんだろうな。
キヨ
キヨ
とりあえず中あげてい?
フジ
フジ
えっ…まあ…おう…。
俺がこんなことするなんてありえないからフジもそれを理解してるし、ただならぬ状況なのは察してくれてるっぽい。
キヨ
キヨ
じゃあ、どうぞ上がって下さい。
(なまえ)
あなた
はい…。お邪魔…しま…
キヨ
キヨ
っ…!
フジ
フジ
あっ…!
突然倒れた少女を自慢の反射神経で受け止めた。

あっぶねぇ…。

少女は力尽きたように意識を失っている。
フジ
フジ
ちょっ…この子大丈夫なの!?
キヨ
キヨ
だから連れてきたんだよ。どっか寝かせれない?
フジ
フジ
あぁ…。
少女を仮眠部屋に寝かせて俺はメンバーの元へ向かった。
こーすけ
こーすけ
ちょっとなんか騒がしかったけどどーしたん?
フジ
フジ
あぁ…。
キヨ
キヨ
ちょっと聞いて欲しい。
俺は少女との出会いの経緯を全て話した。
キヨ
キヨ
したっけ体調が良くなるまではここに居させられないかなって。
こーすけ
こーすけ
ほぉ…。
ヒラ
ヒラ
でもこれってかなり危ない橋渡ってるんじゃなーい?
フジ
フジ
そそ。俺もそこが心配なんだよね。
こーすけ
こーすけ
なんかの間違いがあったら俺ら犯罪者だからね〜…。
ヒラ
ヒラ
なんも言い返せないよ〜。
キヨ
キヨ
わかってる。けど、このまま帰したら見殺しにしたことになってもおかしくないし、勝手に関わったのは俺だから、なんかあったら責任は俺が取るし。
フジ
フジ
んー…。難しいねぇ…。
こーすけ
こーすけ
あの子はいくつなの?
キヨ
キヨ
わからん。
こーすけ
こーすけ
わかんねーのかよ!
ヒラ
ヒラ
18歳未満とかだとまずいねぇ〜。
フジ
フジ
だべ〜?
キヨ
キヨ
ワンチャンある。
こーすけ
こーすけ
まーじか。
キヨ
キヨ
まぁ世話とか俺やるし。
フジ
フジ
お前ここ泊まんの?
キヨ
キヨ
おー。
こーすけ
こーすけ
本気なの?
キヨ
キヨ
もう結構覚悟決めてる。
ヒラ
ヒラ
へぇ〜。
フジ
フジ
珍しいなほんと。お前こういうの1番嫌いじゃん。
キヨ
キヨ
そーなんだよなぁ…。でもなんか見過ごせなくてさぁ…。てかもうここまできたらやるしかないでしょってなった。
メンバーの顔が曇ったまま微妙な空気が生まれる。
キヨ
キヨ
俺が聞きたいのは、あの子がいる環境で大丈夫かどうかってことが聞きたい。
メンバーは首を傾げて少し悩んだあと、答えた。
こーすけ
こーすけ
俺は大丈夫。お前がそこまで責任もって覚悟してるし、俺も協力もする。
フジ
フジ
うん。ここまできたらしゃーないべや。パッと見だけどあの子結構大人しめな子でしょ?
キヨ
キヨ
おう。
フジ
フジ
じゃあ撮影の邪魔なんかしないだろうし、俺も大丈夫。
ヒラ
ヒラ
俺も大丈夫だよ〜。色々怖いけどね。
キヨ
キヨ
ほんとにいいの…?無理させたくないんだけど。
こーすけ
こーすけ
無理はしてねーよ。まあ怖いけどね!色々!
フジ
フジ
そこはお前に責任取ってもらうから俺らは気楽にいよーぜ?
ヒラ
ヒラ
そそー。
キヨ
キヨ
そこは「お前だけに責任取らせねーよ!」って言うとこじゃない…?
フジ
フジ
www
こーすけ
こーすけ
www
ヒラ
ヒラ
www
いつの間にかいつもの空気感に戻ってた。
こーすけ
こーすけ
お前だけに責任取らせねーよ!
キヨ
キヨ
どっち…!?
フジ
フジ
www
こーすけ
こーすけ
www
キヨ
キヨ
…ありがと。
こーすけ
こーすけ
おう!
フジ
フジ
キヨが…感謝している…!
ヒラ
ヒラ
こわーい。
キヨ
キヨ
感謝はするわ!普通に!!
1つでっかい貸しを作ってしまった。

でも、良かった。
キヨ
キヨ
ちょっと様子見てくる。
こーすけ
こーすけ
なんか飯つくろーか?
キヨ
キヨ
まじ?
こーすけ
こーすけ
おう。
キヨ
キヨ
じゃあ頼むわ。
こーすけ
こーすけ
あいよー。
早速協力させている俺。

少女がいる部屋をそっと覗いた。
(なまえ)
あなた
っはぁ…はぁ…。
キヨ
キヨ
ちょい…!
少女はベットから降りて、よろよろしながら立っていた。
キヨ
キヨ
ダメですよ寝てないと!
(なまえ)
あなた
やっぱり…ご迷惑なので帰ります…。
キヨ
キヨ
え!?
まさか会話聞こえてた…?

いやでもそんなはずないよな…。
キヨ
キヨ
いいから寝てくださいって…!
(なまえ)
あなた
大丈夫…ですから…。
キヨ
キヨ
大丈夫じゃないって!!
(なまえ)
あなた
っ…。
キヨ
キヨ
あ…。
つい大声を出してしまった…。

やべぇ…。
キヨ
キヨ
すみません…。
(なまえ)
あなた
いえ…。
キヨ
キヨ
とにかくこのまま返すわけにはいかないんで。体調治るまでは安静にしてください。
(なまえ)
あなた
わかりました…。本当にありがとうございます…。
キヨ
キヨ
いえいえ。
俺は少女をベットに寝かせた。
キヨ
キヨ
腹減ってますか?なんか食べます?
(なまえ)
あなた
あんまり食欲なくて…。すみません…。
キヨ
キヨ
そすか…。じゃあ腹減ったら言ってください。
(なまえ)
あなた
ありがとうございます…。
こーすけ、すまん。
ふと少女を見ると体が震えていた。
キヨ
キヨ
寒いっすか?
(なまえ)
あなた
え…あ……はい…。
キヨ
キヨ
暖かいの持ってきますね!
俺はすぐさまリビングへ行き、こーすけに注文した。
キヨ
キヨ
こーすけ!なんか体あっためる方法ない?
こーすけ
こーすけ
え!?飯は!?
キヨ
キヨ
すまん!
こーすけ
こーすけ
おい〜
キヨ
キヨ
俺が食うからいい!
こーすけ
こーすけ
食うのかよ!w体…濡れたタオルをレンジでチンして渡すことくらいしか…。
キヨ
キヨ
わかった!
俺はタオルを温めて、すぐ少女の元へ行き、少女の体の所々にタオルを置いた。
キヨ
キヨ
温まりそうっすか…?
(なまえ)
あなた
めっちゃ暖かいです…。ありがとうございます…。
キヨ
キヨ
良かった…。
(なまえ)
あなた
そういえば…
と少女は息を整えて話し始めた。
(なまえ)
あなた
自己紹介…してませんでしたよね…。
キヨ
キヨ
え…あぁ…!俺こそ…。
(なまえ)
あなた
あなたです…。よろしくお願いします…。
少女は自分の名前を告げて、また力なく微笑んだ。
キヨ
キヨ
キヨっていいます。よろしくお願いします。
軽く頭を下げた。

てか俺この子と話す時キモくなってね??
(なまえ)
あなた
キヨさん…。通りで…聞き覚えがある声だと…。
キヨ
キヨ
え…?
と、言うことは…?
(なまえ)
あなた
ゲーム実況…やってるって言った時…。まさかと思ってあんまり…信じてなかったんです…。
犯罪者ではないと確信はしたのにそこは信じてなかったのね。
(なまえ)
あなた
まだ…あんまり目が…ぼやけてて…顔もよく分からなくて…。
そんなに弱ってたのか…。
(なまえ)
あなた
ようやく確信できました…。
キヨ
キヨ
それなら良かったです。てか知られてたんすね…w
(なまえ)
あなた
めっちゃ実況見てます…。まさかこんな形でお会いするとは思ってなかったですけど…w
キヨ
キヨ
そーですよね…w
ほんとそーだよなぁ。

っと、この流れで年齢聞けるんじゃね…?
キヨ
キヨ
ちなみにおいくつですか…?
(なまえ)
あなた
あ…一応20歳です…。
キヨ
キヨ
そーなんすか…!?
セーーーーーーーーーフ。

てかまさかの年下かよ…!

まあ年下に見えてたけど。
(なまえ)
あなた
多分年下ですよね…私…。
キヨ
キヨ
あ…まぁ…w
(なまえ)
あなた
敬語とか…申し訳ないのでやめてください…。
キヨ
キヨ
え…でも…。
年下だろうと赤の他人にいきなりタメ口を使えない人間なんです。はい。
(なまえ)
あなた
私も…申し訳なくて…辛いので…。
キヨ
キヨ
そうっすか…?
まあそれはわかる。

けどなぁ〜…慣れねーなぁ…。
キヨ
キヨ
じゃあ…お言葉に甘えて…。
(なまえ)
あなた
はい…。
キヨ
キヨ
少し回復したらこれからの話するね。あと、紹介しときたい奴らがいるからそれも。
(なまえ)
あなた
わかりました…。何から何まで本当にありがとうございます…。
キヨ
キヨ
いえいえ。じゃあまた後で来ます。
(なまえ)
あなた
はい…。
そう言って俺はドアを閉めた。

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