あなた「あ、えっ?!なっ、何?!急に!!」
自分でも"茹で蛸"のように顔が赤くなっているのがわかる
少しでも自分を落ち着かせるためにお茶を一口、ゴクリと飲む
奈緒「いや〜…付き合って3ヶ月?くらいは経ったデショ?そろそろ………じゃない?」
あなた「いや………そ、そういう事はね………ってか、ほら!!大地、今IH予選が始まる大事な時期だから!そんな場合じゃないから!!ねっっ!!」
花蓮「あ〜……じゃあ、IH予選が終わったら…そろそろ……?」
あなた「いや!だから!!"付き合って何ヶ月だからする"とか、時間の問題じゃないでしょ?!」
奈緒「ふ〜ん……」
花蓮「へ〜……」
奈緒と花蓮がニヤニヤしながら、二人同時に私の顔を覗き込んでくる
あなた「はい、もうこの話はお終い!人の恋話で楽しまないで!!」
パチンと手を鳴らし、強制的に話を終了させた
だけど……
うっわ〜…。なんか、なんか……
顔から火が出るほど恥ずかしい……
・
_キーンコーン
カーンコーン_
あなた「あ〜!!ヤバイ!」
奈緒「____________予鈴鳴ってるっ!!」
花蓮「次の授業、何だっけ〜?」
開きっぱなしだったお弁当箱を急いで片付けて教室へ向かって走る
____________大地と私が……
走りながら、さっきの中庭での会話が頭の中に蘇る
いや、まぁ正直言って私も考えた事がない訳じゃあない
大地の事は好き。それに____________、付き合っているんだし、いつかは……とも思う
ただ「じゃあ、その "いつか"って、いつ?」
と聞かれても漠然としているというか、まだあまり現実的ではないというか……
____________ドンッ!!
あなた「キャッ!!」
「スマン!」
あなた「あ、ゴメンなさい!」
考え事をしながら歩いていると教室の入り口で誰かとぶつかった
慌てて謝りながら顔を上げる
____________あっ!
ぶつかった相手は大地だった
澤村「スマン!よそ見してた。大丈夫か?」
あなた「あ〜…、私もゴメン……。ちょっとボーっとしてた」
____________ダメだ……
さっきの会話を思い出してとっさに大地から目を逸らしてしまった……
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。