第3話

約束の週末、幼馴染、全国!
3,034
2021/03/18 20:16
【日曜日、10時】





____________坂ノ下商店





私はかなり強引にお願いをして、澤村くんに勉強を教えてもらえる事になった





烏野の生徒なら誰もが知ってる坂ノ下商店で待ち合わせをして、駅前の本屋さんに寄る





参考書を購入して澤村くんの家へ向かう










澤村「古文を読み解くには、まずいくつかのルールがあるんだ。まずはそのルールを覚えて____________。あとは単語も覚えなきゃダメだな
藤原さんは、今まできちんと習ってないから
出来ないだけだと思うんだ。基礎からやっていけば、きっと大丈夫だから!」


ニコッと笑って澤村くんが顔の前で拳を握る















澤村「これは、この単語の意味が……」


あなた「じゃあ、この答えは………こう?」


あ…なんか、わかるかも………





澤村くんは基礎的な事からとても丁寧に教えてくれた





澤村くんのお陰で、自分でも驚くほど問題は解けていく____________。





そのまま暫く集中してしまっていた











澤村「藤原さんって、古文、漢文以外の教科はどうなの?
アメリカに住んでいたってことは、英語は得意だろ?」





突然話しかけられて、問題を解く手を止めて顔を上げる





あなた「…うん、英語は普通に話せるよ。
でも帰国子女って今時、珍しくもないでしょ?
数学とか物理は、父親が得意でよく勉強教えてもらっていたから好き!
世界史はアメリカの学校でも授業あったから
まぁ、普通に解る……かな
日本史は好き!特に戦国時代!戦国武将が好き!!
子供の頃、近所に住んでた幼馴染がゲーマーでね。色んなゲームで遊んだんだけど、そのうち私が戦国ゲームにハマってね…そのゲームで覚えた〜!」















そんな話をしながらふと昔の幼馴染を思い出した





人見知りでゲーム好きの研磨……





変な寝方をしているせいで、いつもトサカ頭になっているクロ……





懐かしいな。二人とも元気かな……



そういえばクロ、バレー大好きだったな










二人を思い出したのは……いつぶりだろう?随分久しぶりかも





クロを思い出した時、胸の奥がチクッとした………





胸の奥の痛みを気にしないように話を続ける










あなた「澤村くんはバレー部だよね。バレー楽しい?」

















澤村「烏野がさ、春高で全国行ったのを観た時から"高校は烏野"って決めてたんだ!」


あなた「へえ〜…。烏野ってバレー強いんだ?ごめんね、知らなくて……」


澤村「いやいやいや……。別にそんな事、知らなくてもいい事だし。バレー強かったのは昔の話で………
でも、俺は_________全国に行く!」





「バレー部の事はよく知らなかった」と言う私に、澤村くんは少し照れながら色々話をしてくれた





でも、次の瞬間には全く違う顔付きになって____________「全国に行く!」って……





その、熱のこもった真剣な表情に





ドキリと心臓が跳ねた………

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