第66話

昔話②
1,333
2020/12/28 08:25
俺の態度の変化にあなたは「クロ…何かあった?」と聞いて来た



俺は「別に……」とだけ答えた



それからは「クロ、一緒に遊ぼう」と言われても「研磨と遊べば」と返した





あなたが研磨ん家にいそうな日は、外でサッカーしたりして遊んだ





徐々にあなたが俺に話しかけて来る事は無くなっていった…



研磨も俺達の変化にすぐに気が付いた…

「クロ…どうしたの?何かあった?」そう聞いて来た研磨にも「別に…何もねぇよ」と返事をした

研磨は納得した訳じゃねぇだろうに、それ以上何も聞いては来なかった………





こんな事がしたい訳じゃない。こんな事が言いたい訳じゃない



揶揄って来たヤツらはバカだ!ガキだ!!



そんな事分かってる。でも______



あなたにこんな態度をとる俺は、もっとバカでガキだ!!








突然理由もわからずに、幼馴染に突き放される____________


それがどれだけあなたを傷付けるのかなんて、考えていなかった


俺と一緒にいることでアイツが揶揄われる事が嫌だっただけなのに……





俺は自分からあなたを突き放したんだ





暫くして、遠くから俺を見つめる悲しそうなあなたの顔を見た時、俺はとんでもない間違いを侵したと感じた




____________あなたに謝りたい…


そう思っても、いざとなると何も言えなくて……





俺のせいであなたが傷付いたから……



いや、____________違う!


. .
俺があなたを傷付けたから……








時間が経てば経つほど、あなたに何も言えなくなった



あなたの顔もまともに見れなくなった










いつの間にか、俺が揶揄われる事はなくなった

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