第35話

デジャヴ
1,604
2020/12/26 15:05
澤村 side





1月末、ある週末______





今日の午後は、体育館の点検が入るためバレー部の練習は午前中で終わり





駅前であなたと待ち合わせて、近くのファーストフード店で昼食をすませる





そのままスポーツショップに立ち寄り、新しいシューズを購入して

今、俺の家にあなたと2人…










着ていたコートをハンガーに掛けて振り返ったあなたに、ローテーブルの下に片付けてあったクッションを差し出す



あなたは「ありがと」とクッションを抱えて腰を下ろす





あなた「あ〜あ…あと2ヶ月経ったらあっという間に3年生か………
高校3年間ってあっという間〜」





買ってきた飲み物とお菓子をテーブルの上に並べながら、顔を上げる


澤村「何言ってんだ?
"高校3年間"は、まだあと一年残ってるだろ?」





あなた「新学期も、同じクラスになれるかな〜?」


ペットボトルに付いた水滴を指先でツツ______ッと拭いながら、あなたがボソッと呟く





______その言葉に1年前の冬を思い出す



澤村「______あ、何か今の言葉……デジャヴ!」


あなた「え〜?あー……あはははっ…
確かに、デジャヴ!一年前も同じ事言ってた〜!
クラス発表の日にも、デジャヴが起きたら良いのにな〜」



花が咲いたように一気に笑顔になるあなたに、俺もつられて笑顔になる


澤村「うん、そうだな」





1年前の付き合い始めた頃を思い出して










______あの頃よりも愛しいキミへ










澤村「………あなた」



あなた「………っん………チュ//だぃ……ち…っん//」











数えきれない程のキスを落とす______

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