第30話

[夢]リラクシングホリデー 2
525
2020/03/27 15:43
※現パロ
※生理ネタ




「ん…」

ぱち、と目を覚ますと見慣れた天井があった。
いつの間にか寝てしまっていたらしい。

遅れていい香りが脳を支配する。

幾分か楽になった身体を起こすと、善逸くんが食事の支度を丁度終わらせた所だったらしい。

私が起きたのに気付くと、

「あ、おはよぉ〜!体調はどう?」

とふわふわした笑顔でそう私を気使ってくれる。

「うん、大分良くなったよ。ありがとう善逸くん。」

「よかった…!お粥食べれそう?」

「うん、すごくいい匂いがする。」

そう言うと絶妙なタイミングでお腹が鳴ってしまった。「朝から何も食べてなかったから…」と言い訳をすると、「食欲出たみたいで良かった」とフォローしてくれる。

椅子に座って、と促されるまま座ると、ダイニングテーブルに自分の茶碗が差し出される。

ありがとう、と善逸くんを見あげようとすると、善逸くんは私の隣に座って来た。

少し戸惑っていると、善逸くんは持っていたスプーンでお粥を掬い、丁寧に冷ましたあと私の方に持ってくる。

「はい、あーん」

無邪気な顔でそう言う善逸くん。

きっと純粋に私の介護をしてくれていて、下心なんて皆無なのだろうけど。

これはかなり、恥ずかしい。

徐々に顔が熱くなる。

ほら、早く食べて。
そう急かす善逸くんは、少し口角が上がっていた。


前言撤回。下心ありありだ。

「ちょっと…からかわないでよ」

そっぽを向くと、焦ったように違う、と言う善逸くん。

「ニヤついてるじゃん」

「あなたちゃんが可愛いからだよ」

ふにゃふにゃと笑う善逸くん。
はぁ、と一息着いた後、観念して差し出されたお粥をパクリと食べる。

少し薄味のお粥はびっくりするほど美味しい。

「美味しい…!善逸くんって料理上手なんだね。薄味なのにこんなに美味しい…」

「普通だよ。あなたちゃん朝から何も食べてなくてお腹空いてるからそう感じてるたけだと思うよ」

少し照れたように言う善逸くん。
褒められなれていない彼を褒めた時の顔は凄く可愛らしいのだ。

*

お粥を食べ終え、毛布に包まりながら善逸くんとテレビを見る。

ちら、と善逸くんを盗み見ると、うさぎのぬいぐるみを抱えた善逸くんが少しウトウトしていた。

こういう休日もいいな、と思っていると、ぱち、と目が合ってしまった。

急いで目を逸らすが、善逸くんはだるんと私の方に寄っかかって来る。重い。

肩に善逸くんの髪の毛が当たり、少しだけ擽ったい。

「善逸くん」

「ん、なあに」

そのままの体勢で私を覗き込む善逸くんは、幸せそうな顔をしていた。
それだけで心に幸せな気持ちが込み上げてくる。

「今日は本当にありがとうね。私、善逸くんが彼氏で本当に良かったって思ってるよ」

そう言うと微動だにしたくなった善逸くん。

善逸くん?と呼びかけけると、トサ、と音がすると同時に頭にフカフカとした感触がする。

目の前には、天井と善逸くんが写っていた。

押し倒された、と遅れて理解する。

「本っ当さ、あなたちゃんてば可愛いんだから。」

「ぜんいつくん」

ふわ、と善逸くんが私の首元に顔を埋める。

「女の子の日じゃなかったら確実に襲ってたわ」

耳元で囁かれ、ピク、と身体が反応してしまう。

善逸は起き上がり、軽く口付けするとソファから落ちた毛布を拾い、寝転がった状態の私に優しく掛けてくれる。

「今日はあなたちゃんにゆっくり休んでもらう日だから。何かして欲しい事あったら何でも言って。」

そう言って頬を撫でる善逸くんに、「じゃあもう1回キスして」と冗談目かしく言ってみると、私に覆いかぶさり優しくキスしてくれる。

下唇を啄んだ後、ゆっくりと目を開けると至近距離にいる善逸くんと目が合った。

ふふ、と同時に笑う。

ホットミルク淹れてくるね。と離れる善逸くんを目で追いながらまだ少し残る唇の感触を楽しむ。

こんなゆっくりした休日も、たまには良いのかな。



*

よく分からなくなりました

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