※夢女猫化
※恋愛要素薄め
最後若干炭治郎目線
「でも、こうして皆で散歩するのって何気初めてだったりするよな」
「確かに、こういう日もいいのかもな。」
にこ、と太陽のように笑う炭治郎。
皆、とは言っても禰豆子ちゃんは連れていきたかったけど陽の下に出ては行けないかお留守番だし、伊之助は先に走っていってしまったので、炭治郎とあなたちゃんと俺だけの散歩なのだけど。
あなたちゃんも完全に精神が猫なのか、先程から猫じゃらしに対して臨戦態勢を構えている。
「あなたは可愛いなぁ。ほらほら〜、猫じゃらしだぞ」
炭治郎は頬を緩ませながら猫じゃらしを揺する。それに対して本能の赴くままにじゃれるあなたちゃん。か…可愛い。
今更だけどあなたちゃん(可愛い)+猫(可愛い)=最強じゃん…何この数式俺天才じゃない…?!とか自分でびっくりしている間に藤の花の家紋の家に着いた。
「行く先を決めていなかった散歩だけど、少し休憩させてもらおうか」
もうそろそろあなたも戻る頃だろうし、丁度いいだろう。という炭治郎の提案で、藤の花の家紋の家にお邪魔させていただくことになった。
*
ぽかぽかと陽気が刺すのどかな縁側で、俺とあなたちゃんは日向ぼっこをしていた。
炭治郎はお邪魔させてもらってるし、掃除を手伝うと言ってどこかへ行ってしまったので、実質2人きりだ。
あなたちゃん(猫)は俺の隣でちょこん、と座っている。
「そういえばあなたちゃんは今話せないのかな」
「…にゃ〜」
「そっか、鳴く事しか出来ないんだ。でもほら俺は音で聴けるから、何か不都合とか要望とかあったら俺が何とかするから大丈夫だよ!」
「………」
「あ!今不安そうな音させたでしょ!!わざと?!俺じゃ頼りない?!」
「なぁ〜ん」
そう1回鳴いた後、あなたちゃんは俺の膝の上に乗ってすやすやと寝てしまった。あなたちゃんでも猫になると気まぐれになるのか。
あなたちゃん、暖かいな。膝がぬくい。
暖かな陽射しとあなたちゃんの温もりで、俺はいつの間にか意識を落としてしまった。
*
___眠っている。
「…まだ、起こさない方がいいかな」
炭治郎は縁側の2人を見てほわほわする。
あなたは善逸の膝を枕代わりにするように、善逸は柱にもたれ掛かるように、2人仲良く昼寝をしていた。
「今日はとっても、のどかな日だな」
ニャンとも平和な1日なのであった。
*
おまけ
「あっ2人とも起きたか、丁度良かった!家主さんが饅頭を…」
「えっ…ちょ、え?!なんで私が善逸くんにひざ…膝枕してもらってるの?!恥ず…恥ずかしすぎるわ!!!」
「えぇ〜!!!照れてるあなたちゃんかぁわいい〜!もっとこうしててもいいんだよっ…あっ!なんなら俺を膝枕してくれてもいいんだよ!!?」
「嫌よ!恥ずかしいじゃない!!大体なんでこんな事になってた訳?!」
「2人ともうるさいぞ!!!!」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。