岩田くんは台所とも構わず私を押し倒してきた。
私の顔と岩田くんの顔が息がかかるほど近い。
ちゅ.......!
そう言って岩田くんはディープキスをしたままスカートの中に手を滑らせてきた。
手が私の中にヌルッと入っていく。
なんとも言えない気持ちよさが私の脳を支配する。
くちゅくちゅといやらしい音がひびきわたる。
でも、心のどこかに穴が空いたような感覚。
顔を触ると、なんだか濡れてた。
.......涙?
その言葉にすぐ頭に浮かんだのは、
私は何してるんだろう。悔しくて、この気持ちのやり場がなくて.......
ほんとバカだ。
私は岩田くんの家を出て広臣の所に走った。
今の感情を全て捨てて、ひとつの感情に走った
“広臣が好きだ”
〜その頃〜
俺はさっきまであいつとしてた台所に座り込んだ。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。