夕日の言ったことは明らかに図星だった。
だから、言い返したくても言葉が見つからないのが悔しい…
私は夕日に押されながら、呼ばれた屋上に行った。
なんかめっちゃオドオドしてるじゃん。
ほんとに告白なの......?
私は広臣と付き合えなくても絶対諦めたくはない!
だから、はっきり断わった……けど
とんだ赤っ恥をかいた……/////
夕日が変な事言うからてっきりそう思っちゃったじゃん!
私は広臣しか眼中にないからほかの男子には興味が無いんだよね…
でも岩田って...どっかで聞いたことあるよーな…
また広臣の取り巻き?
校庭から聞こえるけど、、、、。
すかさずフェンスごしに校庭を見た。
そこにあったのは、1人の男子を取り巻く女子の姿。
何言ってんだこいつ…笑
こんなことをわざわざ言うために屋上に呼び出したわけ?
こんなことで時間を潰されるくらいなら、
夕日とこの出来事について会議する方がよっぽど楽しいし…… ん?
あぁ、夕日か。
今の会話聞いてたなら、このことは説明しなくてもいっか。
🚪 ガチャっ!!
夕日じゃない……!
目の前に現れたのは、でっかい壁...のような人。
そんなことより...今はこの状況が理解できない!
逃げ出したい……
風船みたいに膨らんだ私の胸が破裂する前に!
この場から...消えたい……
その一心で足を出した...のに
がしっ!
広臣に掴まれた腕が熱くなっていく。
身体中が熱くなってきて沸騰したみたいに、
私の心臓の鼓動が早くなってる......!
そう言うと広臣は私の腕をつかみ、
強引に引っ張った。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!