広臣が私にキスしたと思ったら、その後変なことを言い出した。
私は......キスされたのに、素直に喜べない。
広臣は私のことを馬鹿にしている。そう思った。
ふざけでもこんなこと、したくなかった。たとえ好きな人でも────
ムカついたから、今すぐこの会議室から出ていこうと思った。
色々悔しかったし、悲しかったんだ。
広臣は私に……二回目の壁ドンをした。
逃げたくても、広臣の力が強くて出来なかった。
チュッ…………!
さっきよりも、長い。
早く離して……苦しい……
息できなくて、死ぬかと思った…………。
なんか涙出てきちゃった。
そう言うと広臣はまた私にキスしてきた。
さっきよりもなんか、激しい...
私の口の中に、舌が入ってきた。
クチュ クチュ…………
会議室に響く私たちのキスの音。
言葉に表せないこの感覚……。苦しいのに、気持ちい。
ガクッ!
足に力がはいんなくて、ガクガクしてる……。
思いっきり床に倒れた。
質問に答える気力がなかった……。
今のは、なんだったの……?
この密室の会議室で行われる秘密の会議。
私は、本当に広臣が振り向いてくれるなら……
────────────────────その頃。
さっきは俺から話しかけたのに、あの子は動揺も何もしてなかった……
普通なら、誰でもすぐ俺の虜なのに…。
普通じゃないな、あの子。
登坂と俺はこの高校の全ての1、2を争う同士だ。
だから、女の子だって全員俺が奪いたいって思う。
(〜旧校舎〜)
ん、ハァ……ハァ……
俺は好奇心で中を覗いた。
そこには、俺が今日話しかけたあの子がいた。
隣には
嘘だろ......。
あいつ、女いたのかよ。だからあの子は……。
パシャッ!
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。