第19話

じゅーなな
5,011
2021/08/16 11:25
勝己と別れてはや数分。


私は今、非常に暇である。


いや、もうすぐ筆記試験があるし、そんな暇な訳じゃあねーけどな笑



筆記の方は自信あるし、なにより今日の実技試験でものすごい疲れた。



寝ればいい話なのだが、個性の成長による興奮からか、なかなか眠りに付けないのである。


なので、結局ベッドに寝転んで、スマホをただひたすら弄っている始末。




すると、そんな静寂を破るように、スマホの通知音がなった。





<KATSUKI.B
KATSUKI.B
てめぇ、筆記試験の勉強はできてるんか
あなた
ん、まあ一応は
あなた
なんで?
KATSUKI.B
筆記試験終わったらうち来い。
テメェの個性見てぇんだわ
あなた
お、了解!
じゃあ都合つく日また連絡して
KATSUKI.B
わーった
LINE終了

あなた
勝己から連絡なんて珍しいな……
まったくである。


私から連絡さえすれば返信は来るのだが、それも淡白なもので、とてもLINEを好んでいるとは思えない。



その勝己から連絡がきたのだ。


余程私の個性が知りたかったのだろう。


私はスマホを放り出して、ベッドの上で大の字になってみる。








………あ、そっか
あなた
個性、使ってみよ





決めたことは即実行。




私はお風呂場に行って、来ていたジャージの裾を捲りあげる。


手のひらを斜め下に傾け、まずは水を出してみる。



………これはいつも通り……。






そこから段々と水を熱くしていく。


あなた
お、
勝己にやった通り……


何度くらいまで上げれるんかな


私はそれをどんどん熱くする。


すると突然、水が沸騰して、手のひらがビリッとした痛みに襲われる。



あなた
い"っ
手のひらを見るとほんのり赤くなっていて、半火傷状態。


なるほどね。



私はめげずに、次は冷たい水を出していく。


どんどん冷たくなっていって……




バリバリッ



氷がでてきた。


凄い!!!



これが、この力があれば……!







最高のヒーローに、なれる!!

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