山田涼介と連絡先を交換した夜
ピコンッ
私はスマホを見ると
『山ちゃん』
と表示されていた
そう、山田涼介のことだ
私も返信した
私はスマホをベットに置いた
ピコンッ
スマホを見ると
『山ちゃん』
となっている
………。
これには驚いて声が出た
やっぱり分かるのかな…?
私がアイドルに関わりを持ちたくないと思っている事が
私は正直な気持ちを話した
……何でこの人、私の話ばかりするのかな?
何でこの人は…花の事を聞けばいいのに。
恥ずかしいとか?
すると…
ピコンッ
ピコンッ
え?
私の事は『真凜』と呼び捨てなのに花の事は『吉田さん』なの?
これも恥ずかしがり屋の一種なのかな?
正直な気持ちを言うことにした
これ以上、LINEをしたくないから
この人の事じゃないのに強く言ってしまう
けど、止められない
山田涼介は既読は付けるが返事をしてこない
今まで黙っていたスマホが鳴りだす
電話がかかってきたのだ
しかも、相手は『山ちゃん』
私は急いで拒否のボタンを押した
しかし、また鳴りだす
ウザくなってきて私は応答のボタンを押した
私は不機嫌さを出して返事をした
…のに
あっちからは吹き出す音が聞こえた
実際に恋をした事ぐらいある
しかし、相手はアイドルだった
中学生の時に映画をみて、「かっこいい」と思った
それからその人がテレビに出るとドキッとしていた
花に言うと「それはね…恋だよ!」と言われたのだ
ん?良かった?
何で良かったの?この人は。
驚いているみたいな声を出した
言い返してやった!
さあ、私が鋭いと認めなさい!
しかし、返ってきた返事は予想を遥かに超えていた
私は驚いた
そりゃそうだよね。
だって、花に言ったのが私なんだから。
「山田涼介は花を見ている」と。
………それだけじゃ分かんないよ。
顔が整っていてスタイルも良く、可愛い子だなんて。
うちのクラスに沢山いるじゃん!
山田涼介は少しの間黙っていた
条件?何だろう?
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。