マリアは焦った
もし、ここでリアンと会ってしまったら
きっと魔女だと気づき村の人を呼ばれてしまう
ここにいるとバレたら殺されてしまうかもしれない
心臓の音が大きくなるのが聞こえる
マリア「(全速力で逃げればいけるか…?)」
1歩また1歩とリアンが近づいてくる音がする
マリア「(考えても仕方ない…とにかく今は逃げよう)」
幸いこの森の道はマリアの方が覚えてるため
リアンには、見つからなかった
マリア「はぁ…はぁ…」
全速力で走って家までたどり着く
乱れた呼吸を落ち着かせるため深呼吸をする
ドアを開けようとすると横に少年が倒れていた
マリア「こんな所になんで、人が…」
少年は苦しそうに呼吸を荒らげていた
よく見ると腕を怪我してる
恐らくここら辺にいる毒虫に刺されたのだろう
本当ならほっといてもいいがお人好しなマリアは弱ってる人を放って置けず家に入れてしまった
マリア「…本当は駄目だけど、治すまでならいいよね…」
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!