第41話

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3,117
2021/02/27 03:14
パタン_
you🕊
you🕊
ふぅ……
ドアがしまった途端に、どっと疲れが押し寄せた。
リカバリーガール
お疲れ様、緊張してたけど、上出来だったよ
you🕊
you🕊
ほ、本当ですか…!
you🕊
you🕊
よかった…
リカバリーガール
ほれ、お飲み
you🕊
you🕊
ありがとうございます…
用意してくれたお茶を、有難く受け取る。
コップ越しに伝わる温もりに、安心感を覚えた。
リカバリーガール
これからもっと怪我人が来るだろうさ
リカバリーガール
それを飲んだら気合いを入れ直すことだね
you🕊
you🕊
はい。




それから次の競技が始まるまでの一時は、てんてこ舞いだった。

リカバリーガールが重傷者の治癒を、私がさっきの生徒のような軽傷者の治癒を担当した。
無駄に個性を使ってもバテるだけなので、
治癒の際は1番効果が低い緑色の光を使った。

軽傷者なので問題はないことだろう。



いずれの生徒も、帰る時には決まってお礼をした。
you🕊
you🕊
いえいえ、
と微笑みながら答えながらも、私は少し違和感を感じていた。

今までにお礼を言われたことが無いわけじゃない。

何か物を貸してあげたり、助けてあげたり。

そういったことは、何回かしたことがある。
その度お礼を言われたが、ここまで心のこもったものではなかった気がする。
社交辞令感が拭えなかった。
リカバリーガール
どうしたんだい?
一通り治療が終わった時、リカバリーガールが声をかけた。
you🕊
you🕊
あ、いいえ…
you🕊
you🕊
なんと言うか、こうもたくさんお礼を口にされると
you🕊
you🕊
変な気分です
リカバリーガール
まだまだ怪我人が来るし、そのうち慣れるさ
you🕊
you🕊
そうですね…


しかしその違和感は、



不思議と嫌ではなかった。

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