大介「あははっ、危ないよ、あなた」
抱きついた私を彼は受け止めて言った
大介「お土産、見に行こっか」
「うん!」
私たちはお土産屋に向かった
「わぁ…美味しそう…」
大介「部屋で食べる用に買ってもいいかもね」
「それいいね!」
私たちはそれぞれお土産を見ていた
「美味しそうこれ〜!」
大介「それ個数少ないのあるし、部屋で食べる?」
「うん!」
私は夢中になってお土産を見ていた
「黒野さんどれにしよう〜、社長にもいるよね…」
「大介〜…ってあれ?」
気がついたら彼がいなくなっていた
「大介〜、どこ〜?」
私は探し始めた
男1「あれって中野あなたじゃね?」
男2「お、マジじゃん」
やばそうな奴らに気付かれてしまった
男1「中野あなたさん、ですよね?」
「えぇ、そうですが」
男2「やっべぇ!本物じゃん!」
男1「誰か探してるんですか?俺らも手伝いましょうか?」
「いえ、大丈夫です、ありがとうございます」
一礼して去ろうとしたら手首を掴まれた
男1「本当に大丈夫ですか?今にも泣きそうな顔してますけど」
当たり前だ、この状況怖すぎる
助けて…大介……!
「あ、あの…」
大介「手離せ」
男1「あ?」
大介「俺の女の手離せって言ってんの」
男2「あ、お前彼氏の佐久間大介か!」
大介「そうだけど?」
男2「へー本当に付き合ってんだ〜」
男1「彼女ほったらかしてどこ行ってたんですか〜?」
大介「お前らには関係ないだろ、消えろ」
男1「はいはい、言われなくても消えますよ〜」
彼らは去って行った
大介「ごめん、あなた、大丈夫…じゃないね」
「うぅ…」
安心した私は泣いてしまった
彼はそんな私を優しく抱きしめてくれる
大介「ごめんね、1人にして、怖かったね…もう大丈夫だから」
「うん、ありがとう大介」
大介「部屋戻ろっか」
「うん…でもこれだけ買う」
それは彼と一緒に食べると決めたお菓子
大介「そうだね、じゃあ一緒に買いに行こっか」
「うん!」
大介「はい、今度ははぐれないようにね」
と彼は手を差し出した
「うん!」
私はその手を握り彼と一緒に歩き出した
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。