(( あなたside ))
『ん …… 』
カーテンの隙間から漏れる朝日で目を覚ました 。
廉は ……… 私を抱き枕みたいにガッチリホールドしてる 。
これじゃ起きれないじゃん 。
『れ〜ん 、起きて』
ほっぺを抓ってみたり 、おでこにデコピンをしてみるけど 、効果ナシ 。
もう 、しょうがない 。
『廉 、』
廉の唇に軽くキスを落とした 。
「 ……… ん 、?」
『廉 、おはよう』
「ああ 、はよ 。…… てか 、キスした ?」
『まあした 、かな ?廉が起きないから』
「チッ 、(グイッ」
『れ 、廉 、怒ってる …… ?』
「 ……… 当たり前やろ 。朝のキスはいつも俺がするって決めとんのに」
『え ?』
チュッ 、と音をたてて重なる唇 。
『っ ………… ///』
恥ずかしがる私を見て 、廉は自慢げに笑った 。
「なあ今日は休みやし 、一緒におらへん ?」
『いいけど 、』
「よっしゃ」
小さくガッツポーズをした廉は 、さっそく私を抱きしめた 。
『ちょ 、、』
「好きやで 、めっちゃ好き」
『 ……… 私も』
「続きは ?」
『え ?』
「その続き 、ちゃんと言わんとわからんで ?」
『っ ……… 』
いじわる 。
あほ 、ばか 。
分かってるくせに 、なんでそんなこと聞くのよ 。
『 ……… 好きだよ 、私も』
「ふふ 、いい子にはこれあげるで」
廉の手によって 、スッと私の首に巻きついたもの 。
それは 、
『ネックレス …… ?』
「前ほしいって言ってたから」
『ありがとう 、大切にするね』
きらりと星型のパーツが光るネックレスは 。
この先の私たちの未来を揺るがすものになった 。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!