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第1話

第一話
………死にたい。


私はいつもそんなことを思う。
どうしてそんなことを思っているのか、自分でも良く分からない。辛いことなんて、別に何もないはずなのに。

だけど、死にたい。そう思ってしまうのは何故なのだろう。
高梨 紗希
着いた……
そんな私は今、学校の校舎の裏に来ていた。
今はもう夜遅くなので、時間的に教師たちは既に帰っている。

この校舎裏は普段でも人が来ることが少ない。そして、ほぼ全く人目にもつかない。この時間で私はここに来て、あることをしている。
高梨 紗希
……………
私は無言になったまま、鞄からあるものを取り出す。取り出すと白いタオルで包んでいたので、それを剥がす。

そしてそのタオルが包んでいたもの、ナイフが姿を見せる。
そう、私が今からしようとしていることは自殺だ。

私はナイフを両手で持ち、自分の喉に刃を向けた。そしてゆっくりと、自分の喉に向かってナイフを近づけていく。
高梨 紗希
はぁ……はぁ……はぁ……
だけど近づけていくうちに、手が震えて、肩で息をするほどに息が荒くなっていく。

私は自殺をしようとする時、いつもこうだ。
この時だけ「怖い」という感情が出てきて、最終的には自殺を止めてしまう。毎回そうだった。
高梨 紗希
(どうして……どうしてこんなに怖いの?)
私は普段、感情がとても薄い。だから表情が変わることが全くない。だけど、今だけは違う。

死ぬことに対して恐怖を感じて、怯えてる。
高梨 紗希
でも、私は……死にたい
私は思いっきりナイフを上に上げて、喉に向かって振り下ろした。

???「止めろ!」

だけどその手は、突如として聞こえたその声によって止まる。ナイフが刺さる寸前で。
高梨 紗希
(見ら……れた……?)
私はナイフを喉元から離し、声が聞こえた方に顔ゆっくりと振り向け、その声の主の正体を確認する。

その正体を知った私はナイフを地面に落とした。

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湊りゅう
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