私達は今、公園にいる。
救急車が来たが、乗せてもらえなかった。
結局龍騎達も逃げたし…。
私は、涙をこらえるのが必死だった。
ポロッ
私の目から、とめどなく涙があふれてきた。
世良は私をベンチに座らせ、その隣に座った。
そんなの……分かってるはずでしょ。
私がいたらーー……。
世良が息を呑む声が聞こえた。
気づいてないなんて、鈍感じゃない。
でも、私だって………。
言ってから、頬が赤くなるのを感じた。
っバカ、なんで言っちゃうの……!!
世良は顔を赤く染めてこっちを見た。
私は流れてる涙をすっと拭いた。
私は、震える声で言った。
世良は言葉をつまらせている。
世良は、ボソッと言った。
なんて言ったのー?
私は聞き取れなかった。
私はいい捨て、走って逃げた。
なんかベタなシチュエーションみたい。
でも、私はそれでも辛くてその場をさった。
その後、世良がつぶやいた言葉を、私は知らない。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。