第17話

運命の人。
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2018/05/18 16:01
図書館についた。
私はもともと本が好きだったから、歴史の本を片っ端から読んでいった。


葵先輩は、世界の医学について調べていた。
私じゃアタマが噴火する……。

さすがだなぁ。





私は、ある占いの本を手にとった。
そこには、選んだもので運命の人がわかる、という本だった。

気になり、私はページをめくった。

涼野 歌恋
「貴方は森に迷い込んだ。そこに現れたのは?
A、うさぎ B、犬 C、猫 D、天使」
うーん、どうしよう。

私は迷ったあげく、Cにした。


そして、結果のページをひらいた。
涼野 歌恋
……!

















そこに書いてあったのは、
「運命の人は、近くにいる同級生か、最近出会った先輩」
だった。
涼野 歌恋
…まさに、葵先輩と世良じゃん……。
私は、この本が恐ろしく感じた。まさか、ここまでピンポイントで当たるとは………。

私は本をとじた。








運命の人は、葵先輩か、世良。
それとも、別の人?



私は考えるのをやめ、葵先輩のもとへ戻った。
宮坂 葵
いい本見つかった?
葵先輩は微笑みながら話しかけてきた。
ーーすごく、カッコいい。
涼野 歌恋
もう読み尽くしちゃって、借りる本がないです!
私はアハハっと笑った。
宮坂 葵
そろそろ、帰ろうか。
葵先輩はそう言って、図書館をでた。










私は……葵先輩が好きなのかなぁ。







ふと、そう思うときがある。でもなぜか私の心は違う、というふうに警告音を鳴らすのだ。


私は気を紛らわすために、大きな伸びをした。

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