《豪華客船の中》
しばらく作業をしながら、みずきを探した。
相葉ちゃんから連絡を受けて甲板に急いだ
俺達は、成り行きを見守りながら助けに入るタイミングを見計らっていた。
【甲板の上】
『そろそろ、データ出してもらおうか?』
『持っているんだろ?素直に出せば命は助けてやる!』
しばらく、やり取りが続いて…
〈そろそろ出してもらえるか?〉
〈まぁ、そう言う事になるな…これから財界に進出するのには、あのデータがあるという困る事になる…〉
みずきが、そう言った途端に岡村は合図をして、周りの取り巻きが、みずきに襲いかかった…
しばらく格闘が続いて…
〈誰だ?〉
〈仲間か…みんな、こいつも、やってしまえ!〉
これで全員が甲板の上には集まった…
〈お前ら…〉
〈こうなったら、命もらってでも、そのデータは返してもらう…〉
そう言った途端に岡村は、胸ポケットに手を入れた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!