第42話

7,715
2019/11/11 12:05
ズシャ
鳥肌が立つような音
(なまえ)
あなた
なんで!
ノーマンの体には深々と爪が刺さっている
背中からは爪が飛び出し貫通している
ノーマンを茂みに運ぶ
(なまえ)
あなた
どうして私なんかを…
涙が溢れてノーマンの顔が見えない
それは"初めて"の涙だった
(なまえ)
あなた
すぐに止血する
ノーマン
ダメ…
ノーマン
僕は…もう無理だ…
ノーマン
あなただけでも…逃げて…
(なまえ)
あなた
嫌だ…ポロポロ
(なまえ)
あなた
絶対守るって誓ったのに…
するとノーマンがあなたの唇にそっと口付けをした
ノーマン
僕はもう十分…
ノーマン
だから今度は…僕が守る…
ノーマン
大丈夫…あなたなら出来るよ…
ノーマン
僕の分まで…頑張って…
ノーマン
自分を…責めないで…
(なまえ)
あなた
ノーマン…ポロポロ
ノーマン
さぁ…行って…
(なまえ)
あなた
ノーマン…
(なまえ)
あなた
っ…
あなたは怒りで体が震えていることを感じた
涙を拭き、立ち上がる
(なまえ)
あなた
仮面の鬼!
(なまえ)
あなた
こっちに来なさい!
仮面の鬼
ダッ
ノーマンからも引き離す
ノーマンside
お願い…あなただけでも…
僕はポケットから1枚の写真を取り出した
インスタントカメラで撮ったあなたと二人きりの写真
僕の宝物って言ったっけ…
そしたらほっぺ真っ赤に染めてさ…
不器用にも初めて笑ってくれたよね
僕はもう死ぬのか…
気持ち伝えれずに死ぬとか…
涙が頬を伝った
ノーマン
好きだよ…あなた
ドスッ
(なまえ)
あなた
…え?
自分の体に爪が刺さっている
仮面の鬼
ニヤッ
するとどこからか小さな鬼が出てきた
小さいがただの鬼ではないオーラを感じる
そして小さい鬼は自分の爪を細長く伸ばしあなたの体に突き刺した
(なまえ)
あなた
ッ…!
な…に…
何かが…入ってくる…
ドクンドクン
頭が痛い…
傷口が燃えるように熱い…
手足が痺れる…
苦しい…
さっきノーマンに誓ったのに…
ズブッ
鈍い音と共に仮面の鬼の爪が体を貫通した
(なまえ)
あなた
あ゙あ゙!!
もうろうとする意識の中、仮面の鬼が話しかけてきた
仮面の鬼
私の名はレウウィス
仮面の鬼
私を殺したければA06-83"GP"ゴールディン・ポンドに来い
そして爪を引き抜いた
いつの間にか小さい鬼はいなくなっていた
地面に叩きつけられる___
すると馬のような動物に乗った頭巾男がみごとあなたをキャッチした
そして煙玉を落とし
どこかへ消えた
私は痛みでいつの間にか気を失っていた

プリ小説オーディオドラマ