※現パロ
※善夢同棲設定
「うわぁ、美味しそう」
善逸くんが持って帰ってきた小さな箱。中に入っていたのはシュークリームだった。
「あなたちゃん、ここのシュークリーム好きだったよね?」
「うん!ありがとう、善逸くん」
買ってきてくれた善逸くんにお礼を言って、私はシュークリームを一つ取り出す。
外はさくさくで、粉砂糖が塗されている。ごくりと自分の喉が鳴った。
「いただきます」
目の前のシュークリームに思いっきり齧り付く。…案の定、中のクリームが飛び出す。
「ははっ」
「何よう、これが醍醐味でしょ?」
「そうだね。よっし、俺も食べよっと」
そう言って、善逸くんもシュークリームに齧り付く。
「ほらぁ、どう頑張っても中のクリーム出ちゃうんだよ」
「だね、どうしたら綺麗に食べられるんだろう」
他愛ない話をしながら、シュークリームを食べる。
食べ終わる頃には2人ともクリーム塗れになっていて。美味しそうだね、なんて言って2人で笑った。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。