第2話

好きって言っていいですか
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2018/04/06 07:52
話しているうちに、だんだん

気軽に話せるようになってきた
あなた

私なんか、先輩と話してるとなんでも話せちゃう気がします♪

シルク
なんでも話していいよ?
俺は無理やり先輩ぶった。
あなた

えっと〜私、好きな人がいるんですよ

シルク
うん・・・
いきなり直行すぎる話で俺は少し驚いた。

でも、何故か何か知りたくなってきた
あなた

迷惑じゃないなら先輩だけに話しますね♪

あなた

私その人に7年間片思い中なんです

俺はショックを受けた。

こんなにも恋は

あっさり去って行ってしまうなんて・・・

でもそんなことを知らないあなたは

もっと話し始める
あなた

その人YouTuberをやってて先輩なんです。

俺は思った
あなた

多分ちょうどシルクさんと同じ年です

シルク
なんで、俺の名前しってんだ?
あなた

え?だってFischer'sのシルクさんですよね?

あなたの名前は聞いたけど

俺の名前を言うのを忘れていた。

でもどうやらFischer'sを知っていたらしい
シルク
知ってるんだ・・・
あなた

知ってますよ!!

シルク
ちなみに・・・誰推し・・・?
恐る恐る聞くと
あなた

ここはシルクさんって言った方が・・・

シルク
いやいや!そんなこと全然いいよ!
あなた

えっとじゃあ正直に・・・

あなた

私7年間、もきゅたみなんです

?!

モトキ?!

7年間ってまさか・・・
シルク
もしかして片思いの相手って・・・
あなた

モトキさんです♪

俺は心に穴が空いたような気持ちだった

いつ、いつ知り合ったのか・・・
シルク
いつモトキと知り合ったの?
あなた

私が小さい頃土手で遊んでいたら転んで怪我をしたんですよ。

あなた

そしたら、モトキさんがまだ私よりひとつ年上で、10歳くらいなのに、助けてくれて・・・

あなた

それから私は頻繁にモトキさんと連絡を取っていました。でもある日言われたんです。『YouTuberやるからあんまり俺に近づかないほうがいい。リスナーに目を付けられたら終わりだ。』って

この話を聞いて俺は思い出した。

確かにYouTubeに投稿するってなった時

モトキは賛成していたものの

少し元気がなかったような気がした

しかも幼い頃に、年下の子と遊んでいる

って言う話を聞いたような気もした
あなた

シルクさん?

シルク
あっ!
そんなことを考えてたらボーッとしていた
あなた

ごめんなさい。変な話してしまいました

シルク
いや!全然そんなんじゃないから!
あなた

そうですかね・・・?でも!

そう言って顔を近づけてきた

思わず俺は俯いてしまった

そしてあなたはこう言った
あなた

箱推しですよ♪

俺は思った。

なんでこんなにもあなたは優しいんだ。

どうしてあなたを

こんなにも放っておけないんだと
あなた

あーーーー!私の家ここです!

あなたが指を指したその先には・・・
シルク
ほんとに・・・?
あなた

はい・・・?なんでですか?

シルク
俺と同じマンションじゃん!
ここは東京ということもあり

俺の家、あなたの家は高層マンションだった
あなた

えっ?!先輩と同じだと嬉しいです♪

あなた

ってことは!Fischer'sマンションもこの辺りに?!

シルク
Fischer'sマンションはここから五分でつくところだよ!
あなた

わ、私、久しぶりにモトキさんに会えるかもしれない・・・!

あなたはうっすらと涙を浮かべた
シルク
そうだ!俺の家来る?今日撮影するから・・・
あなた

モトキさんもいる・・・?!

シルク
うん・・・
俺は虚しさを感じた

恋ってこんなに切ないものなんだと・・・

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