兄ちゃんの部屋のベッドの方に鎖が付けられてるから完璧に逃げれない状態
てか、昔もこれされたのに首輪はなかった気がする…
ふと、自分の腕を見る
噛み跡、キスマだらけだ…
兄ちゃん、なんでこんなことするんだろ…
ガチャッ…
ニコッと笑って私に微笑む姿は、やっぱり裏があるように思えて
”暇じゃない”
そう言いたいのに、どこか圧があって言えない
監禁されると、たまに優しいとこが出たりする
まさに今の状況
そう言って兄ちゃんは部屋から出て行った
チューペット、無理矢理だったよな
食べたくないのに無理矢理食べされられて…
…まぁ結果好きになっちゃったんだけど
カシャッ…
思い出したら震えてきた…
過呼吸になったら、また、酷いことされる…
ガチャッ…
そう言い、私のところに来る
鎖がなければ、ただの仲がいい兄妹なんだろうな
そんなことを考えながら、私はチューペットを頬張った
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。