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第3話

鮮血のドレス
私は魔都ブラバッドに暮らしている。
両親は幼い頃に亡くしてしまった。
母は私を生んだ時に命を落とし、その後間もなくして父は不慮の事故で亡くなってしまった。

今はとある孤児院で暮らしている。
この孤児院の院長先生はまだ赤子だった私の泣き声がいつまでも止まないのを聞いて,家の戸を開いたところ,惨殺された父の遺体を発見した。その時の私は,父の血を全身に浴びて,赤いドレスを着ているようだったと聞かせてくれた。

父の死には未だに不可解な点が多くあるが,もう考えたくない。本来は吸血鬼が殺される事なんてまずありえない。ましては吸血鬼の父が"惨殺"されていたのだから。それに焼死でもない,山査子の杭を打たれたわけでも,純銀のナイフで刺されたわけでもなく、まるで父そのものが爆発したかのようにバラバラで,争った形跡や,犯人のモノと思われる足跡すらなかった。
院長先生方は優しくしてくれる。こんな私のことを愛してくれる。生きていく上で不自由なことはなかった。でも私の生活は幸せとは言い難いかもしれない。


私はヴァンパイア達とは何かが違っていた。

みんなと同じ白い肌。

日光に弱くて,ニンニクもダメ。

すらりとした手足。

細くて繊細な髪。

鈍く光る鋭い牙。

でも、私は吸血できなかった。
出来ないと言うよりは,血が苦手だった。
鉄の匂いがして,酸っぱくて何より気持ち悪い。

それに吸血鬼は定期的に血を摂取しなければ魔力が衰え,生体機能も衰弱するのが一般的だった。けれど私は物心が付いてから血を摂取したのは2,3回程度にも関わらず,至って健康体で,魔力技能の成績も上位だった。

そんな私のことをみんなは…






気味悪がって近づかなかった。