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第10話

運命
涙が溢れて止まらなかった。

夢とはいえ、自分の母親の死の瞬間を見るのは辛かったから。



モウ泣いテるノ?



そう言ってこいつは私の涙を拭った。



まだコレからなノにィ…。



その言葉に耳を疑った。

まだ…これから?

もう充分だ。もう散々だ。
これから,これ以上の事が起こるというのか。

気がつくと父の影は町外れの小さな家で幼い私の世話をしていた。

窓の外には私の住んでいる孤児院がみえた。

父は私を笑わせようと、タンバリンを叩きながらあやしてくれた。

幼い私は、そのタンバリンに手を伸ばす。



だめだ。やめて。そのタンバリンを持ったら…


もうわかった気がした。

"爆発でもしたようにバラバラの死体"

タンバリンの音と記憶の爆発音が重なる。

怖くて、ショックで、私は叫び声をあげながら手で目を覆う。立っていられなかった。膝をつき,喉が張り裂けそうな程に叫んだ。


だかラ…見テヨ……。

しっかり…そノ目でサァ…。


いやだ。見たくない。あまりに酷い。
しかしその願いが届くこともなく、やつは私の目を無理やり開かせた。


幼い私の手にタンバリンが握られる。

その光景はスローモーションのように見えた。

タンバリンを叩くたびに父の関節は弾けた。

無邪気で、楽しそうな表情の私。

まるで、目の前で弾ける父を見て楽しんでいるようだった。

父は私によって、まるで人形のように無残に殺された。




すごいネェ…簡単に殺しちャった♪

でも、いずれはコうなル運命だったもんネ。




もう涙も声も枯れていた。