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第5話

不可思議
その日,学校に行くと重い空気が漂っていた。
先生は朝のショートホームルームで,昨日噂になっていた男子生徒が亡くなったとだけ告げた。

目撃者の証言という名の噂によると。
今朝,日がまだ登らない空が橙色と紫色の世界で,ふらふらとまるで操られたような動きをする白い服を来た女性が手にしていた楽器を叩くと,その音と同時に彼の体はそれに共鳴でもしたかのように弾けたらしいのだ。

凶器が楽器?

いくら魔力が存在する世界でも,楽器で殺されるって…ねぇ?おかしいと思わない?

さすがに面白い冗談だと思って,鼻で笑ってしまった…。慌てて口を抑えたけど,彼と仲の良かった生徒がこちらへと歩みを進めてきた。そして次の瞬間,頬に痛みを感じた。そして彼は,友人の死を悲しみながら,どこにも行き場のない例の犯人への怒りを,全てを私に向けるように…何度も何度も。

さすがに不謹慎だったとは思っている。
けれど,1度では収まらなかったため後に後ずさりしつつ,彼を睨みつけた時。私のストラップに付いていた鈴の音が チリン と鳴り響いた。

それが現実とは思えなかった。
魔力は打撃や念動力が主だと教えられてきた。
なのに,私達の目の前では,彼の腕が空間ごとまるで雑巾でも絞るようにねじられていた。
教室内は,恐怖と驚愕に包まれた。

こわくなって,私は教室を飛びだした。