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第17話

バーミリオン

「きみが……ダンピーラ?」


紅い月の光でかたどられた少年の影は、薄い笑みを浮かべてこちらに問う。



恐怖で体が動かない。


質問に答えようにも声がでない。




そうしている合間にも、少年はコツコツと音をたてながらこちらに向かってくる。


「ねーぇ…きみがダンピーラ?」


彼は私の頬に手を添え、真っ直ぐにこちらの目を見つめてきた。


「わぁ…綺麗な瞳。
今日の月と同じ紅色……。」


私の瞳を見つめて,うっとりとした表情を浮かべ


「僕と一緒だねぇ」


そう。彼の瞳も私と同じ紅。

ただし一緒なのは瞳の色だけ。

髪の色も、目鼻立ちも違っていた。


けれど彼は言い表せない美しさと妖しさを秘めていた。


「もう一度…聞いてあげる。
きみは……きみが、ダンピーラ?」


それを発するのと同時に、彼は指をパチンと鳴らす。


次の瞬間、教会の椅子がまるで爆弾でも仕掛けられいたかのように爆ぜた。


私はこのような奇術を知っている。



「…あ…あなたは………」


信じられない事実に声が震えて上手く話せない。


「僕は…シルヴァン・バーミリオン。
吸血鬼と人間のハーフ…だよ」