第13話

12.
172
2020/03/22 01:56
*ホシ君との出会いは小学校の入学式。




両親がいない私は叔母と一緒に入学式に行く予定だったが、あいにくその日に叔母が熱を出してしまい、一人で行くことになった。
あなた.
あなた.
行ってきまぁす‼︎
小学校まではそこまで遠くもないし、おんにとよく遊びに来ていたので、迷わずに行くことができた。












だが、余裕を持って来すぎたようで入学式まで時間はまだまだある。
あなた.
あなた.
がっこうたんけん、しようかなぁ、!
はじめはちょっとだけ、という思いで探検しはじめたが、
しだいに楽しくなってきてしまった。







あと、もう少し、もう少しだけ、と歩き続けていたら、足が疲れてきた。
あなた.
あなた.
ここ、どこ、、?





















誰もいないひんやりとした廊下。
自分の足音しか響かない静けさが、
不安を募らせていった。
あなた.
あなた.
、、、うぅっ、、
あなた.
あなた.
おかあさん、、おとうさん、、おんにぃ、、
















だんだん視界がぼやけてきた。
とうとう私はしゃがみ込んで泣いてしまった。









怖い。








誰か。








助けて、、。







ホシ
ホシ
おい、大丈夫か?






助けてくれたのがホシ君だった。







ホシ
ホシ
もしかして、まいご?


小さく頷いた。

ホシ
ホシ
なんだ、俺と一緒じゃん!一緒に探そ‼︎


そう言って私の手を取って駆け出した
彼の小さくてたくましい背中を今でも覚えている。









無事に教室に帰ることができて、入学式にも間に合った。
ホシ
ホシ
良かったな、見つかって‼︎
あなた.
あなた.
あ、ありがとう、‼︎
ホシ
ホシ
いーえっ!




















            トクン_



































きっと、その時だ。




































私の初恋の”はじまり”は。
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