それからまた、4年後。
東天と言う男が、女郎に囲まれて酒を飲んでいた。
‘ドンドン!’
太鼓の鳴る音。
一斉に遊郭に居る物達が、視線をある1人にむける
‘チリン チリン’
綺麗な無数の、耳飾りがふれ合い鳴る音。
その人物は、手を引かれ頭から
美しい布をかぶり、東天の前に行き。
跪く。
手を引いて来た男が、布を取る。
ゆっくりと顔を上げる。
18になった、月
皆がため息をつく。
綺麗な白銀の髪を整え。
宝石の瞳
白く透き通る肌
細い腰
赤い着物が、月を引き立てる。
‘ドン ドン’
月は、
百花屋で1番の踊りの、名手になっていた。
踊る姿は、
まるで、絵の中の天女のよう。
皆が、息をするのも忘れてしまう。
踊りが終わり。
息を1つも乱さず。
そう言って東天を、見つめた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。